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因業探偵: 新藤礼都の事件簿 (光文社文庫 こ 37-5)

因業探偵: 新藤礼都の事件簿 (光文社文庫 こ 37-5)

因業探偵: 新藤礼都の事件簿 (光文社文庫 こ 37-5)

作家
小林泰三
出版社
光文社
発売日
2017-06-13
ISBN
9784334774677
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因業探偵: 新藤礼都の事件簿 (光文社文庫 こ 37-5) / 感想・レビュー

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ちーたん

★★★☆☆『密室・殺人』『大きな森の小さな密室』に登場していた美人だけど性格悪い新藤礼都が主人公のブラックユーモア短編集。小林作品ならではの会話文が多いのでさらっと読めます!論理的・理屈的・計算的に相手を一刀両断で打ち負かしていく礼都。人が追い詰められるのが大好きな彼女とは現実世界では決して関わりたくないけど、頭がキレ、金にも貪欲なのに、いつまでも冴えないバイト三昧の所がなんだか憎めない(笑)バカミス要素も強く、テンポもよく、特に深い内容はないので(いい意味でw)息抜きにはちょうどいい面白さでした!

2019/05/27

あも

著者作品に度々登場する傍若無人・傲岸不遜・怜悧冷徹と3拍子揃った女性、新藤礼都を探偵役とした連作集。こんなもん面白くないわけがない!馬鹿が大嫌いな彼女は、ミステリのお約束も探偵役のモラルも無関係とばかりに、悪趣味に関係者を悶えさせ、面白がって被害を拡大し、サラリと解決。ヤスミン作品特有の微妙にズレてキチった人々の噛み合わない会話にムズムズするのがもはや快感。初読みの方には毒が控えめ過ぎるかもしれないが、初心者からファンまで楽しめること間違いなし。ん?自分はもちろん重度の小林泰三フリーク。そう、ヤス民です。

2017/07/21

にいにい

初小林泰三さん。タイトルに惹かれて購入。新藤礼都という探偵が絡む短編集。こうゆうキャラいい~。頭の回転、性格、会話の進み方が痛快!理路整然と容赦なく行われる仕打ちが、可笑しさを盛り上げる。著者の巧みな表現による仕掛けが、最後に現れ、認識が逆転させられる面白さ。「後妻」の構図、「家庭教師」の噛み合わない会話、「散歩代行」の非日常性、「パチプロ」の大がかりな鏡も良かった。他の作品も読んでみよう。さらっと読めて、楽しめる一冊。

2017/06/30

Zann

★★★★☆新藤礼都、この連作短編集の探偵である。彼女とは「はじめまして」ではない。作者の別の本で何度か会った事があり、その都度彼女の印象は最悪であった。そして本書での彼女の印象は、やはり最悪である。それなのに?それだから?それにしても?上手い接続詞が見つからないのだが、くはー!!面白かった!!連作なのであるから、後になれば慣れてきそうなものだが、一作一作の構成が素晴らしく、全ての話が目新しく鮮やかであった。新藤礼都、嫌いな女だけど読んで良かった。たまちゃんからのいただき本。あもさん課題本。(3)

2020/01/15

koma-inu

事務所開設を計画する探偵が、資金作りのためアルバイトを掛け持ち中、事件に遭遇する短編集。頭脳も性格の悪さもメルカトル鮎以上!そして事件のくだらなさが素晴らしい😂イチオシは「剪定」 "公園で落ちた弁当を誰が片付けるか"という、極めて些細な事を、市職員、サラリーマン、自治会長、探偵が押し付け合う。誰も一歩も引かず、無駄にロジカルな論戦するのがユニーク。真実も嘘も含んだ情報戦から、とある人物の危険な動機が衝撃的。軽くミステリ読みたい時に適した良作です!

2024/01/04

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