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誰かのぬくもり (光文社文庫 に 14-16)

誰かのぬくもり (光文社文庫 に 14-16)

誰かのぬくもり (光文社文庫 に 14-16)

作家
新津きよみ
出版社
光文社
発売日
2018-05-09
ISBN
9784334776442
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誰かのぬくもり (光文社文庫 に 14-16) / 感想・レビュー

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いつでも母さん

アミの会で既読のもあったが、それら4編に対をなす4話の短編8作。じんわり怖いと感じたのは私だけだろうか・・好みは『拾う』がテーマのタイトル作と、『暴く』がテーマの『秘密』だが、次はどんな作品でざわっとさせてくれるのだろう。

2018/06/24

タイ子

8つのテーマに沿った短編集。中にはアミの会のアンソロジーで読んだ作品もあるが、こういう名手の作品は何度読んでも面白い。日常の中でふと心をよぎる過去の出来事、そうかと思うと誰かに死によって蘇る心の中に閉じ込めていた事。夫が急死、その時知らない女性から夫の携帯に電話が。亡くなって初めて知る夫の浮気、残された妻が頼れるのは娘だけ。その娘も不倫の結果結婚に漕ぎつけた。だが、娘の夫も死後浮気が発覚…。歴史は繰り返す、因果は巡る「暴く」。人の日常にふと迷い込む不思議な罠。どれもハズレのない新津作品。

2022/10/22

じいじ

いちじ夢中で読んだ新津ミステリーを、また読みたくなりました。怖さ加減が程よくて、面白い8篇の短篇集。老若男女が神社仏閣から授かる「お守り」は、人間の心のささやかなよりどころです。それなのに今、世間を震撼させている、旧T協会の「お守り」は、弱者から根こそぎ金銭を巻き上げる所業が許しがたい大問題です。病院の不正医療での正義の密告者へのイジメ…、たまたま拾った定期券で掴んだ女の話…。どの話もちょっぴりワサビが効いて、読み応えがあります。読後に2冊積みこんで、新津ミステリーに再びハマってみようと思っています。

2022/10/15

Ikutan

アミの会(仮)のアンソロジーに掲載された4編とそれに対となるテーマで書き下ろした4編。アミの会(仮)のアンソロジーは既読でしたが、忘れているところも多くて楽しめました。全体的にはゾワゾワとした読後感。微妙な余韻を残したラストに怖さが引き立ちます。かわいいくまちゃんの装丁に惹かれて読んだらびっくりするかも。新津さん作家デビュー30周年とのこと。あとがきにぐっときてしまいました。これからも人の心の闇を切り取るような作品期待しています。

2018/06/27

おかむー

「捨てる」「拾う」「毒殺」「扼殺」「隠す」「暴く」「迷」「惑」の8つのテーマで描かれた短編集は、日常系ミステリというよりはイヤミスの部類かな。こう言ってしまうとどこかから怒られそうだけれど、女性作家さんらしい湿度高めな内に籠る情念が目に付く感触。登場人物や舞台背景などもうっすらと関連している作品もちらほらと、細かく考察すれば全編繋がりがあるかも?全体に強い印象は残らない小品なので一篇づつ気が向いたときに読む程度でよいかもね。『もうすこしです』

2018/06/10

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