読みたい本がここにある

Facebook Twitter LINE はてブ

今はちょっと、ついてないだけ (光文社文庫)

今はちょっと、ついてないだけ (光文社文庫)

今はちょっと、ついてないだけ (光文社文庫)

作家
伊吹有喜
出版社
光文社
発売日
2018-11-08
ISBN
9784334777463
amazonで購入する

今はちょっと、ついてないだけ (光文社文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

じいじ

伊吹有喜の7作目。今作もなかなか味わい深い心に沁みる良作です。昔、いっときTVで名を馳せたネイチャリング写真家、バブルがはじけて番組ともども消えたオトコ40歳を主人公とした連作短篇。人生に負けて、挫折から立ち直ろう…と懸命に前を見て歩き出すオトコとオンナ達の敗者復活、再生の物語です。異性に好感を持たれるオトコとオンナとは?…を分からせてくれるのも見所の一つです。

2019/03/07

mincharos

お久しぶりの伊吹さん。人生ドン詰まりの元カメラマンの立花浩樹が人生の敗者復活戦に挑む物語。みんな何らかの挫折の真っ最中にあって、そこからじわじわといい方向へ動き出す様が、私にも「今はちょっと、ついてないだけ」「大丈夫、焦らないで」と言われているかのようで、寄り添って応援してくれているような本でした。最初すごく嫌なやつだった宮川さん、読んでいくうちにどんどん好きになった。婚活のために写真を撮ってもらった佐川さんの新しい生き方も、友達だったら手放しには応援できないかもだけど、彼女の人生だもの、楽しんで欲しい!

2019/01/24

Yunemo

先ずはこの物語が敗者復活戦?との疑問が。考えれば、15年に亘る借金返済のイメージがないからこそ。確かに一時期の栄華を経験した立花、宮川、会田の男3人、そして女性瀬戸、取り囲む岡野、これらの人達が全体として一つのグループとしての敗者復活戦と捉えれば、成程ねという感覚に。行き詰り、夢もなく恋人もいない、人生に負けた男女という表現に違和感あり。人生考えたらまだ半分も生きていない人達じゃないですか。と頭で考えて、でも自身の身になったらそんなに冷静になれませんね。人生の中間点で、自分の将来へ何を求めればいいのかな。

2018/11/25

ユメ

写真家として第二の人生を歩き始めた立花浩樹を起点に、少しずつ登場人物が繋がってゆく連作短編集。「今はちょっと、ついてないだけ」相手の心を少し晴れやかにするエールがバトンのように渡っていくのに、ぐっと勇気付けられた。ついてない「今」がいつまで続くかは分からない。けれど、いつか必ず夜は明ける。登場人物が好きだと口を揃える、「ネイチャリング・シリーズ」の朝を迎えるシーンが印象深い。「厚切りハムと豆のスープ、食後に舌を焼くほど熱いコーヒー」自分の生命力を実感する、こんな朝がいつか来ると信じて歩いていきたい。

2018/12/07

シキモリ

一度人生に躓いた中年世代の男女が、場末の貧乏シェアハウスから再起を掛けた敗者復活戦に挑む連作短編集。実は色々恵まれている主人公の立花に落ちぶれた印象が希薄だったり、チャンスが割と簡単に訪れる辺り(苦労する描写が絶対的に少ない弊害)は予定調和の世界ゆえ、中々感情移入し難いが、就労問題や新型ビジネス等の時事テーマを織り交ぜ、中年世代の悲哀や展望を巧みに描いている。立花と宮川、二人が展望台で会話するラストシーンは第一話の冒頭にもリンクしており、実に感動的。しかし、宮川氏は序盤と終盤で全く別人の様な変貌ぶりだ…。

2018/11/27

感想・レビューをもっと見る