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戦国十二刻 終わりのとき (光文社文庫 き 25-1 光文社時代小説文庫)

戦国十二刻 終わりのとき (光文社文庫 き 25-1 光文社時代小説文庫)

戦国十二刻 終わりのとき (光文社文庫 き 25-1 光文社時代小説文庫)

作家
木下昌輝
出版社
光文社
発売日
2019-07-11
ISBN
9784334778842
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戦国十二刻 終わりのとき (光文社文庫 き 25-1 光文社時代小説文庫) / 感想・レビュー

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しんごろ

6人の最後の刻(24時間)の短編集。発想と視点がいいですね。6人の死に目に遭遇した錯覚に陥る。史実を元に大きくはずれることなく、創造力を加えた木下昌輝さんが凄いと思う。木下昌輝ワールドと言ってもいいかもね。文章のテンポとリズムもいいから、サクサクと読めました。ただちょっと個人的には、あっさりしすぎた気もしますが、それでも面白かったです。

2020/03/22

ナルピーチ

刻一刻と終わりのときが近づいていく…。豊臣秀頼、伊達輝宗、今川義元、山本勘助、足利義輝、徳川家康。乱世を生きた六人の武将達の生涯最期の十二刻(24時間)を描いた短編集。史実に創造を施した濃密な物語に加え、頁を捲る事に迫る死へのカウントダウンが緊張感を生み、とても手に汗を握らせてくれた。特に好きなのは『山本勘助』の章。舞台は川中島。宿敵、上杉謙信との戦い。勘助が策を講じるも、裏をかかれた武田軍は大敗を喫し、勘助を含めた多くの武将が討ち死にを迎えて…。今までになかった人物像と斬新な設定でとても面白く読めた。

2023/11/16

岡本

豊臣秀頼、伊達輝宗、今川義元、山本勘助、足利義輝、徳川家康の亡くなる最後の24時間を描いた短編集。それぞれ著者独自の仮説が盛り込まれており、一話目となる豊臣秀頼の話の結末は驚愕の一言。是非シリーズで読みたい程の内容。歴史小説好きにはオススメです。

2019/07/27

あすなろ

木下氏の歴史時代小説は独特である。本作も強くそれを感じた。人の忌み嫌いを臓腑を掻き毟り描くというと嫌味だが、人の綾を、そして足掻き切れぬ性を描くというべきか。そしてそれに大胆なる歴史介錯が付いて回る。例えば本作では山本勘助は実在しないこととなっている。そして心鷲掴みにされながら最終章の家康である。チクタクという擬音から、家康は南蛮時計が好きであるから、大胆に惹きつけられる。そしてそこからチクタクという刻み音と共に僕等は家康の人生の走馬灯を共にある種の畏怖的リアリティを持ち、一気に読み進めるのである。

2019/10/14

森オサム

豊臣秀頼、伊達輝宗、今川義元、山本勘助、足利義輝、徳川家康、の死を迎える最期の二十四時間を描いた短編集。戦国の世の事、覚悟の上で迎える死も多い。残される者達への思い、やり残した事への悔い、全て飲み込んで雄々しく最期を迎える名の有る武将たちには感動を覚えた。ミステリー的に捻った「お拾い様」、最も壮絶な「公方様の一ノ太刀」、これぞ走馬灯と言うべき「さいごの一日」。どれも、とても面白かった。時代物も良いね。

2019/12/01

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