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この世界で君に逢いたい (光文社文庫 ふ 23-6)

この世界で君に逢いたい (光文社文庫 ふ 23-6)

この世界で君に逢いたい (光文社文庫 ふ 23-6)

作家
藤岡陽子
出版社
光文社
発売日
2021-08-06
ISBN
9784334792268
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この世界で君に逢いたい (光文社文庫 ふ 23-6) / 感想・レビュー

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ショースケ

今まで読んだ藤岡さんとは一風変わった話しだった。ユタと呼ばれた霊的能力を持った女性が存在し、あちこちにこの世とあの世の境があり、ティンダバナという山には千年以上前の屍が土に眠るという与那国島が舞台。そこで周二は恋人の夏美とともに旅行に行き不思議な体験をする。前世、生まれ変わり、予知能力と非現実的な世界に少し引いてしまったのは事実だが、周二の心の中のわだかまりが溶けていったときはホッとした。この世界で君に逢いたい、そういう意味だったのか。最後にその意味を知った時には胸が熱くなった。

2023/05/24

さてさて

『止まってた時間が、動き始めたんだよ』。そんな言葉がさまざまな意味をそこかしこに感じさせるこの作品。そこには、日本最西端の与那国島で運命の出会いを果たした主人公の周二にとって、そして、そんな島で静かに暮らしていた花にとって、前に進むために必要だった出会いの先の物語が描かれていました。沖縄を感じさせる描写の数々に魅せられるこの作品。藤岡陽子さんの丁寧な描写によって、スピリチュアルな物語が自然に落とし込まれていくこの作品。この世に、今、生きることの意味をも感じさせてくれる、独特な雰囲気感に包まれた作品でした。

2023/07/27

相田うえお

★★★★☆21094【この世界で君に逢いたい (藤岡陽子さん)】季節は夏、主人公の周二と夏美が旅行で島に行くところから始まります。どこの島?日本最西端、台湾まで111km、与那国島です。周二は島で会った花という若くて美しい女性に、亡くなった従妹の面影を感じます。彼女がこの物語の重要なポジションにいます。その彼女が島から急にいなくなってしまって...そんな流れの話です。読み出しは観光案内?と思ったんですが、中頃から盛り上がってきて、とても神秘的な先の気になる展開に!これ、面白かったですよ!プチオススメ〜!

2021/09/23

ふう

無念な死を迎える人は多分たくさんいて、その無念さに胸を傷める人はもっとたくさんいるはず。残された人間にできることは何なのか、何かができたとして亡くなった人の無念さを埋めることができるのか、答えは見つかりません。忘れないこと、祈り続けることだけかもしれません。そんなもやっとした思いを抱えながら読んでいて、やっと最後に共感できる言葉に出会えました。人の人生は一回限り。前世でも来世でもなく、生まれ変わりなんてこともなく、今この世界に生きる自分だけの人生を大切にして生きてほしいと、わたしも強く思います。

2022/10/31

はつばあば

「今を生きる」ことができている事を感謝して読了。前世の私は何者だったのか、幸せに生きてこられたのか、前世が不幸だったから今の幸せがあるのだろうか。それにしても惨いですよねぇ。昔のように大家族がいいのか、今のように核家族がいいのか・・子供にとって一番幸せな道は?。益々子供にとって不幸になっていく可能性のある日本の未来。どこかで軌道修正せねば・・。

2023/09/21

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