おじさんのトランク 幻燈小劇場 (光文社文庫)
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おじさんのトランク 幻燈小劇場 (光文社文庫) / 感想・レビュー
qoop
正体不明のおじさんの過去を追う主人公が遭遇する奇妙な出来事をまとめた連作短編集。これまで光文社で、古書、古楽譜とモチーフを一つに絞って連作幻想小説を書いてきた著者が、複数の道具立てで仕立てた点は新機軸。それに応じて展開と読み味も変わった。より連作色が強くなったため各編で題材が変わっても印象がブレることなく、スムーズなつながりを感じつつ読めた。
2022/11/14
アオノ
幻想奇譚シリーズ3作目。といっても、関連性はないので独立した作品として楽しめます。今作はそこまで不可思議な要素もなく(蝶の話くらいか)、地味な印象。不気味で不安な話を期待していたので、肩透かしをくらった感じです。なお、文庫オビの「祝、日本推理作家協会賞と本格ミステリ大賞W受賞」は、完全にミスリードを誘ってますね。受賞作はこのおじさんではなく、大鞠家殺人事件です。勘違いして購入した人絶対いるよ。あざとすぎるオビ大賞決定。まあ、私も「あれ、これだっけ?」と思いながら買っちゃったクチですが・・・
2022/11/06
ふゆきち
『奇譚を売る店』、『楽譜と旅する男』に続く本作は比較的現実寄り。構成も長編っぽくなりました。前作までとはまた違った雰囲気で楽しめます。
2022/08/20
askmt
独特の外連味のある短編集である。おじさんという立ち位置が醸し出すのか、時代的なものなのか、はたまた…。
2022/10/01
正坊
図書館の本。この著者のは3冊目。主人公は脇役でそこそこ売れている中年の俳優。子供のころ、よく来ては面白い話をいろいろ聞かされた「おさん」がいたが、どういう血縁関係なのかよく分からない、謎めいた人物。ひょんなことからそのおじさんのトランクを入手し、入っていた絵葉書などからおじさんの正体に迫るという、副題の「幻燈小劇場」のように幻想的な話。読んでいる間は、自分もそのおじさんに振り回されている気分になり、なかなか楽しめた。
2022/10/04
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