KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

くるい咲き 越前狂乱

くるい咲き 越前狂乱

くるい咲き 越前狂乱

作家
大塚卓嗣
出版社
光文社
発売日
2018-02-15
ISBN
9784334912086
amazonで購入する Kindle版を購入する

くるい咲き 越前狂乱 / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

NAO

【「男祭り」参加】越前狂乱、という副題に魅かれて。あまり野心家ではない朝倉義景に見切りをつけて、織田信長のように自分も自力で出世していくことができるかもしれないと考えた男・富田長繁。彼を主人公に、下剋上、強力な地盤を持つ一向宗の台頭と、ほかのどの土地よりも凄惨で濃密な越前の戦国時代が狂おしく描かれている。主人公が、少し軽すぎるきらいはあるが、あまり歴史の表舞台に出てこない故郷の歴史の裏面だけに、読んでよかったと思った。

2018/06/25

宇宙猫

★★★ 戦国時代、朝倉の忠臣の小林吉降の視点で、信長に寝返った富田長繁が狂ったように戦う様を描く。奪った領地を治めるのは難しいから、そんなことより戦いの刺激を求めちゃう武将もいたかもね。そう考えると、信長は天下を治める事を考えるだけの理性がちゃんとあったて事か。読みやすくて普通におもしろいけど、登場人物がデフォルメされ過ぎてるとこが好みではなかった。

2018/04/17

如水

超マイナーな武将を通じて朝倉家滅亡前後(と言っても滅亡後がメイン)の越前国の動乱が描かれてます。話は物語の語り手、朝倉家家臣の小林吉隆が織田家との合戦中、富田長繁に命を救われる所から始まりますが、ぶっちゃけ『誰?』と言う状態。それでも越前国が柴田勝家に任される迄の空白の2年間が良く分かります。大名では無く、国人主観で話しが進む為、『何て狭い視点なんだ』と思いつつ信長が何故あんなにも越前に拘ったのが分かった作品です。それにしても信長…分かっててワザと野放しにしていたとしたら…先見性が有り過ぎる?

2018/11/21

tom

「傾城徳川家康」が奇妙に面白かったので、この本を読んでみることに。信長が勢力を伸ばしつつある時代、敦賀越前に勢力を持っていた朝倉家の没落、その後の混乱を背景にした戦国絵巻。主人公は富田長繁。ウイキペディアで調べたら、「越前の狂犬」というネーミングがあったらしい。とにかく殺す。歯向かう者も尻尾を振ってくるものも、殺してしまう。理由は「気に入らない」のひとこと。小説にするには、なかなか面白い人物のようだし、この人物をネタにして小説にした大塚さんはたいしたもの。もっと面白い小説が書けるような感じも少々。

2020/02/16

マサキ@灯れ松明の火

富田長繁…終焉間近の朝倉家を捨てて、織田信長に寝返った戦好きの猛将。朝倉家の忠臣である小林吉隆は、なぜか長繁と馬が合い、共に行動することに………猛将にして狂気でもある長繁と朝倉家の忠臣と自らに言い聞かせながらも日和見な吉隆。正反対だからこそ、馬が合ったのでしょうね。だからこそ、長繁は歴史から消されてしまったのでしょう。

2018/10/17

感想・レビューをもっと見る