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無暁の鈴

無暁の鈴

無暁の鈴

作家
西條奈加
出版社
光文社
発売日
2018-05-17
ISBN
9784334912239
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無暁の鈴 / 感想・レビュー

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いつでも母さん

人である限り欲からは逃れられない・・宗教は人の心の拠り所なのだ。今も昔もどんな団体にも序列や柵はある訳で、それは『宗教』の世界でも同じなのだろう。その名は無暁、壮絶な生涯はその身を以て『即身仏』に行きつく。それにしたって西條作家、情とか憤りとか実に巧いなぁ。世相を絡めてこれでもかと無暁を試すよね。二人の弟子の鈴の音が哀しく響いて読了後はちょっと放心。そしてカバーの蓮すらも切なかった。

2018/06/06

はる

一人の僧となった男の波乱の半生。とにかく辛く悲しい出来事ばかりで読んでいて苦しいが、それでも彼が掛け替えのない友人や愛する人と出会い、絆を深めていく場面は感動的。作者の宗教感が強く提示された作品だが、終盤は特にその印象が強い。崇高なはずの仏教の世俗的な欲を描き、達観したはずの僧の弱さを描く。聖人の物語ではなく、極めて人間的な、一人の男の苦難の道程。

2018/09/11

あも

うん、すごい。そして、この凄さを説明する言葉を持たない。江戸時代、武家の庶子=厄介者として寺に入るも、惨憺たる出来事に絶望し、出奔。ヤクザ者となり島流しに…と、波乱万丈の人生を送った"無暁"。今よりずっと生きる事そのものが苦しかった時代。そこにも、喜びがあり、怒りがあり、哀しみがあり、楽しみがあった。小難しい説諭ではなく、一人の人間の生ききる姿そのもので、生とは?信仰とは?を見せられた。彼の行き着いた先を、理解しなくていい、共感もしなくていい。ただ見届けてみて欲しい。言葉に出来ない深く長いため息が漏れる。

2019/02/02

静かな環境でじっくりと読みたい作品でした。生きていくのに、他人の存在がいかに重要か教えてくれた

2018/05/29

タイ子

題の意味が最後に分かるんですね。人が人の為に生きるとは、何をすれば良いのか。最後にたどり着いた答えは我が身の命を体を仏に捧げ民のために祈るのみ。それを見出すまでの一人の僧の壮絶な物語。寺を出奔後、かけがえのない友を得るも侠客ゆえ友を亡くすことに。八丈島に遠島になりそこで出会う貧しくもたくましく生きようとする島民たち。無暁の心に芽生える僧としてのなすべきこと。のち、出羽三山に向かい修行の道に入る。どんなに得を積んでも、人は弱い心を持ち、死を恐れる。最後に鳴らす、鳴らされる鈴の音が人間らしさを思わせてくれる。

2018/07/25

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