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あとを継ぐひと

あとを継ぐひと

あとを継ぐひと

作家
田中兆子
出版社
光文社
発売日
2020-04-21
ISBN
9784334913434
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あとを継ぐひと / 感想・レビュー

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❁かな❁

デビュー作から追いかけてて全部読んでいる田中兆子さんの作品を読むのは5作目。まだ発売前ですがnetgalleyで読了。『私のことならほっといて』のようなバラエティ豊かな大人の短編集も大好きだけど今作のようなじんわり温かい短編集も素敵。6つの職業につく人たちのお話。どの章も良かった。登場人物たちの心理描写が細やかですごく伝わる。色んな人の気持ちになり胸に沁みた。6つの職業について書かれてるのでお仕事小説ではあるけど、家族愛や人間関係など丁寧に描かれていて温かい気持ちになれる作品。田中兆子さん大好き。

2020/04/14

おしゃべりメガネ

いいなぁ、R18文学賞作家さんとはいい意味でちょっと思えないほんわかした作品でした。タイトルにもあるとおり、'あとつぎ'として様々な立場、境遇の人物達が悩める6編の短編集です。個人的にぶっちぎりで好きな話は障碍者と働く主人公の話『わが社のマニュアル』で、感情表現が苦手な女性事務員さんのキャラがステキすぎでした。北海道民には嬉しい日ハムファイターズを応援するサラリーマンの父とOLの娘の話もほんわかしており、こんな親子に憧れますね。トランスジェンダーの話も書かれており、かなり味わい深い素晴らしい短編集でした。

2020/12/03

よつば

「後継ぎのいない理容店」「女社長の結婚」「わが社のマニュアル」「親子三代」「若女将になりたい!」「サラリーマンの父と娘」6話収録の短編集。『継ぐ』をテーマに6つの職業現場で織り成される人間同士の交わりを丁寧に掬い上げた温かい作品。どの短編もそれぞれに異なる趣があってとても良い。『人から聞いて知ったかぶりをするんじゃなく、じかに交わる事で段々わかっていくもの』など心に響く言葉が散りばめられている。父亡き今、もっとたくさん話を聞いておけば良かったと今更思う。父の志が自分の中に多少でも引き継がれていれば嬉しい。

2020/05/27

なゆ

読み終えて気づいたが、単に家業の跡継ぎ問題の話ばかりではなかった。そりゃそうだ、継ぐものはなにも家業だけではないのだから。チョークの会社でのマニュアルには頼れない関係の築き方とか、それぞれ会社勤めの父親と娘の話とか、形はなくともつながるものはある。自分が継がなかった親の農場を、息子が継ぎたいと言い出す話も、期待した結末とは違ったがとても現実的で逆に清々しい。誰かから自分へ、自分から誰かへ、何かを継いでいくこと。家族やさまざまな職場の“継いでいくもの”をサクッと温かく描かれて、柔らかい兆子さんもとてもいい。

2020/07/11

buchipanda3

「パワーチャージ、バンブルビー!」、人生色々悩むことはあるけれど、それも決して悪いことばかりじゃないよって励まされるような読み心地のいい話ばかりの短編集だった。父から工場を引き継いだ娘や同僚と意思疎通を図りたい新入社員などそれぞれが家業や働き方で悩みを抱える。あれこれ試行錯誤して失敗したり。でもそういうもの。人生にマニュアルなんて無いのだから。肝心なのは相手を思いやる気持ちを持ち続けること。それが大切なことが伝わることに繋がる、そう言われた気がした。あと日ハムファンのチーム愛がリアルに描かれていたなあ。

2020/04/27

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