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朝倉かすみリクエスト! スカートのアンソロジー

朝倉かすみリクエスト! スカートのアンソロジー

朝倉かすみリクエスト! スカートのアンソロジー

作家
朝倉かすみ
北大路公子
佐藤亜紀
佐原ひかり
高山羽根子
津原泰水
中島京子
藤野可織
吉川トリコ
出版社
光文社
発売日
2021-08-24
ISBN
9784334914202
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「朝倉かすみリクエスト! スカートのアンソロジー」のおすすめレビュー

1枚のスカートから広がっていく世界に引き込まれる! 9名の人気作家が紡ぐアンソロジー

『朝倉かすみリクエスト! スカートのアンソロジー』(朝倉かすみ、北大路公子、佐藤亜紀、佐原ひかり、高山羽根子、津原泰水、中島京子、藤野可織、吉川トリコ/光文社)

 筒状に縫い合わされただけの布が、これだけバラエティに富んだ世界を見せてくれるとは。

 本書は『田村はまだか』『平場の月』(どちらも光文社)などで知られる朝倉かすみが編者となり、“スカート”をテーマに編まれたアンソロジー。編者自身も作品を寄せ、9人の人気作家たちによる9通りのスカートの物語が集結した。

 スカートというと、一般的には女性がはくものという印象が強いだろう。しかし、佐藤亜紀の作品に登場する「カーチ」という種族では、スカートをはくのは男性だ。カーチでは男性こそが美しいとされ、美しさを象徴するスカートは男性のみがはくことを許される。一方、女性は「下女」と呼ばれ醜いものとされ差別的な扱いを受ける。カーチの男たちの本質を一言で言い当てたある登場人物のセリフが痛快だ。

“スカート→女性→弱い”なんてくそくらえだと今にも牙をむく勢いなのが、藤野可織氏の「スカート・デンタータ」。ある日を境に、女性…

2022/11/4

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朝倉かすみリクエスト! スカートのアンソロジー / 感想・レビュー

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starbro

リクエスト・アンソロジー・シリーズ、『宮内悠介リクエスト! 博奕のアンソロジー』&『森見登美彦リクエスト! 美女と竹林のアンソロジー』に続いて、3作目を読みました。 今回のリクエスターは、朝倉 かすみで、お題は「スカート」でした。オススメは、朝倉 かすみ『明けの明星商会』&藤野 可織『スカート・デンタータ』&中島 京子『本校規定により』です。 私は、スカート女子は大好きですが、スカート男子は大嫌いです(笑) https://www.bookbang.jp/article/625710

2021/10/18

Ikutan

スカートをテーマにしたアンソロジー。ずいぶん的を絞ったお題だなぁと思ったのですが、制服からジェンダーを絡めたお話まで、ドラマチックに仕上げる作家さんたちの手腕はさすがですね。そうか、スカートは女性だけのものではないのか。佐原さんと高山さんの発想は新鮮だった。面白かったのはいつもエッセイで笑わせて頂いている公子先生の『くるくる回る』。ラストはそういうことかと。ぶっ飛んだ発想の藤野さんの『スカート·デンタータ』は強烈なインパクト。中島さんの『本校規定により』は時代の流れを懐かしく思いだす。やっぱり上手いね。

2021/09/29

ひさか

小説宝石20年6月号朝倉かすみ:明けの明星商会、7月号佐原ひかり:そういうことなら、8,9月合併号北大路公子:くるくる回る、10月号佐藤亜紀:スカートを穿いた男たち、藤野可織:スカート・デンタータ、11月号高山羽根子:ススキの丘を走れ(無重力で)、21年3月号津原泰水:I,Amabi、4月号吉川トリコ:半身、5月号中島京子:本校規定により、の短編。藤野さんホラー?びっくり。高山さんは余韻が素敵です。中島さんが好みで楽しめました。

2021/11/23

アクビちゃん

【図書館】スカートをテーマにした、9人の女性作家さんたちのアンソロジー。朝倉かすみさん、なるほどー。佐原ひかりさん、中島京子、読みやすく◎ ケメコ先生のエッセイファンだけれども、小説はお初。いつものテンションではないのに驚く! あとの方は、申し訳ないけれども、合わなかったなぁ〰  表紙が可愛いので、内容も明るく楽しい内容が良かったな。

2021/10/10

yumiha

短篇って物足りないし、アンソロジーって作者が次々と変わるし…と思っていた、じっくり読みたい派の私。でも、そんな私でも、本書は面白かったぁ!それは、どの作家も見たことのない世界を描いてくれていたから。一番ドキドキしたのは、『スカート・デンタータ』(藤野可織)。女性を侮る痴漢ちゅう輩は、どしどし懲らしめてやりなされ。ってきっと作者も思ったと推測する。『そういうことなら』(佐原ひかり)は、おおっ、こんなのもありか?これがいまどきの高校生か?と思った水谷くんとわたしの付き合い方、さらに文体や描写など新鮮だった。

2022/07/22

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