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月の光の届く距離

月の光の届く距離

月の光の届く距離

作家
宇佐美まこと
出版社
光文社
発売日
2022-01-18
ISBN
9784334914431
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月の光の届く距離 / 感想・レビュー

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starbro

宇佐美 まことは、新作中心に読んでいる作家です。 タイトルは綺麗なイメージですが、内容は、令和の赤いシリーズのようで、運命に翻弄される家族・人間模様が描かれています。最期には救いがあって良かったですが・・・ https://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334914431

2022/02/21

nobby

何とも構成の妙にすっかり泣かされた…十七才の妊婦が行き着いたゲストハウス、そこで出会った歪ながら優しき家族。それを先に読んでいるからこそ、兄から妹へと順に悪い予感のまま残酷に告げられる現実に打ちひしがれる…「そんなことってある?」この人を愛しいと思う気持ちは少しも揺らがない、そんな「ただ一つの恋」ワンラブが温かいワンチームへと変貌みせるのは素敵。陽光が射し込んでも月光に照らされても、家族に求められるのは各々のエゴではなくて、皆そして未来への想い…少なくとも生まれる赤ちゃんをめでたいと喜べる自分でありたい。

2022/02/24

まちゃ

宇佐美さん、凄いです。これまでに読んだ作品とは、また違うテイストの心に染みる作品でした。お薦めです。養子縁組、里親制度。血縁とは違う絆で結ばれた「家族」の物語。【章題(サマリー)】夜の踊り場(若くして妊娠した柳田美優)、夜叉を背負って(井川明良と野中千沙の過去)、ただ一つの恋(西村華南子と井川明良の出会いと絆)、月の光の届く距離(美優の決断)

2022/03/21

のぶ

家族のあり方や親子の関係について考えさせられた小説だった。主人公の山本美優は高校生で妊娠してしまう。交際相手からは逃げられ、両親からも家を追い出されてしまう。絶望に暮れた美優だったが、野中千紗という女性と出会い、ゲストハウスを営んでいる明良と華南子という兄妹の元に身を寄せ、出産までの日々を過ごすことになる。中間部ではこのゲストハウスのスタッフの過去の事情が明らかになる。捨てる神あれば拾う神ありで、人生ギリギリのところで何とかなっていくものだと思った。美優の産んだ子の将来の幸せを願わざるを得ない。

2022/02/06

いつでも母さん

「産んでも親、育てても親」くぅ・・家族の在り方を問われた。現実はこんなに暖かく優しい人ばかりじゃない。みんな幸せになってと思うけれど、安易に『17歳山本美優』が増えませんようにと願ってしまう。いや、特別養子縁組を否定するつもりは端から無い。お腹にいる時だけが愛しいのではない。タイトルの美しい手紙に騙されるところだった。ここまで想えるなら手放さずにと思ってしまうのだ。千沙や明良、華南子のくだりは染みて読めたのに(特に明良と職人・橋本の別れは涙した)この結末かぁ・・宇佐美さん、本作は私には綺麗すぎたよ。

2022/02/07

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