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ナウ・ローディング

ナウ・ローディング

ナウ・ローディング

作家
詠坂雄二
出版社
光文社
発売日
2014-07-18
ISBN
9784334929541
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ナウ・ローディング / 感想・レビュー

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そうたそ

★★★☆☆ 「インサート・コイン(ズ)」の続編ではありながら、ミステリ要素は皆無。設定的には続編ではあるが、作品のタイプとしては全く別物だった。ゲーム論をメインに展開しつつ、主人公のゲームライター自身の青春群像劇としても描いている、という内容。小難しいなと思う一方で、興味深く読んだ部分もあった。前作のような遊び心は感じられず、本作ではゲームに対する作者自身の考えが真摯に展開されているように感じられた。ゲームの今昔を大して知るわけでもないが、他人事として見てもここ数十年におけるゲーム産業の発展は凄まじいな。

2015/04/21

hanchyan@連戦連勝の前には必ず負けがある

かつてビジネス本とか自己啓発本とかを読み漁ってた時期があって、読むたび「そんなに『簡単な一歩』すら踏み出せない者はどうせよと!?」とか思ったもんです(笑)。「どうすれば一歩を踏み出せるか」が書いてある本には一冊も巡り合えず結局全く読まなくなった。本書で語られる五つの短編は、そんな「わかってる よくわかってる でもできない @橘いずみ」な軟弱者の背中を押す掌が、「まあいい大人なんだしね」とばかりに決して温かくはない、そこがなんとも良い。おっさんおばさん向きの青春小説だと個人的には思う。とても面白かった。

2015/04/21

しましまこ

ライターの柵馬のゲームに纏わる講義やコラムを冒頭に据えた連作集。インサート・コイン(ズ)は素直にゲームに対する熱い思いが良かった!と言えたのに、こちらは面白いんだけど、何とも言い難い切なさや寂しさが残る。夢のタイムリミットや変わり続けることの難しさ…とかぐるぐる考えながら読んでたら、最後の短編でぶっ飛んだ!!え、ココに今?登場ですか!次回作の布石デスヨネ!書いて下さい!!

2014/09/15

しろ

☆7 著者に求めているものとは違ったけど、面白い青春小説だった。基本的にはゲームの記事を書くライターの話だが、各短編の主人公も趣も違う。ちなみに、少しずつ他作品とのリンクもある。ドラクエのRTAをやるお嬢様と、不正をしたベテランプレイヤーの話が一番印象強いかな。ライターは30歳そこらだし、そこまで過去回想するわけじゃないから青春小説らしくないけど、そのテーマはタイトル通りのもので良質な青春表現だと思う。そしてそのローディング画面があけたところには、あの探偵を描いた良質なミステリが待っていると信じている。

2014/08/02

よっぴ

青春、インサート・コイン(ズ)に続く続編。。前作はゲームのソフトをテーマにして日常(の謎も)書いていました。変わって今作では月日も経ったゲームライターのその後を書いています。主人公の今後も気になりつつ、作者の書いた他作品とのリンクも書かれており、遠海関連のインタールードとしての側面もあるような気がします。。作者の本ですが、青春小説と本格と変格の同居、ソフトで読み易いが怪奇を期待させる文章を考えると、いつか突然変異的にとんでもない傑作を生み出す可能性が高いかと。そんな期待を胸に次の作品を待ちます。

2016/11/20

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