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歪み真珠

歪み真珠

歪み真珠

作家
山尾 悠子
出版社
国書刊行会
発売日
2010-02-25
ISBN
9784336050212
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歪み真珠 / 感想・レビュー

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市太郎

美しい装丁にうっとりとして、寝る前の一時間くらいを山尾時間としてのんびり読んでいたのですが我慢出来なくなって一気に読了。破いたり汚したりしてはならないと、緊張感を持って読みました。難解なというかストーリーとかに意味があるのかないのかわからないが、この人の作品はやっぱり名画を眺めるようなものなんだろうな。言葉で絵を描くってすごい。素晴らしいの一言です。

2014/06/03

文庫フリーク@灯れ松明の火(微速前進中)

『ラピスラズリ』の落穂拾いと著者が仰る「ドロテアの首と銀の皿」が印象に残った。理解したとは言い難いが『ラピスラズリ』の分、楽しめた気がする。「影盗みの話」もそうだが、ある程度の長さ有るほうが私には捉え易いようだ。イメージや像が浮かぶ側から、次々と流されて行く不思議な感覚の短編集。これは手持ち本なので繰り返しじっくり読んで行きたい。

2011/07/04

kiyoka

読み終わるのがもったいなくて特別な夜に一つづつ読んだ。書き下ろしも含む掌篇小説集。「ドロテアの首と銀の皿」は『ラピスラズリ』の続きのような。あとがきによると落穂拾いのようなもの、らしい。どのお話も全部好き。山尾さんらしい硬質な文章と少し退廃的な雰囲気。そう。歪んだ真珠のような。それにこの本はなによりも装丁が素晴らしい。箱入りパラフィン包み。鉄紺と真珠色のすっきりした表紙。内側にも色付きのイラストがある。大切に創られた本。ああ、もう本好きにはたまらない。読んでしまったけど、又、繰り返し特別な夜に読もう。

2016/11/25

あき

★★★★☆ 『ドロテアの首と銀の皿』『美神の通過』『娼婦たち、人魚でいっぱいの海』『向日性について』が特に好きです。各話のタイトルを見ただけで、幻想の世界に足を踏み入れたかのようにくらくらします。荒野を通過する台座つきの美神。日陰に入ると眠ってしまう人々。残飯に群がる人魚。シュール。滑稽。醜い。なのに恐ろしく美しい。私には、神話のようにも思えました。冬眠者の物語である『ドロテア〜』は大好きなサロメを彷彿とさせます。装丁がとても美しく、読む前には身を整え大切に大切にページをめくりました。

2017/10/06

tomo*tin

おそらくみんな少しずつ何かが欠けている。それを埋めるかのようにして、映る部分だけが静かに語られてゆく。そこに過度な装飾は無い。通り過ぎるものを在るものとして映してゆくにすぎないのだと思う。いつでも片側からだけ覗いた世界は歪んで見える。けれど私はその歪みにこそ心奪われるので、表も裏も境界も、無粋で瑣末なものに思えてしまう。在るものを光に透かして無いものを見るような十五の真珠たち。素敵に冷えた世界でした。

2010/03/01

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