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エイリア綺譚集

エイリア綺譚集

エイリア綺譚集

作家
高原英理
出版社
国書刊行会
発売日
2018-11-21
ISBN
9784336063045
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ジャンル

エイリア綺譚集 / 感想・レビュー

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HANA

晩秋の高原の澄んだ空気を思わせるような透き通ったイメージの作品集。一読、その店に行きたくてたまらなくなるような「猫書店」から「石性感情」「ほんたうの夏」の鉱物を連想させる話など、どれも素敵な話ばかり。かというと「出勤」のような異様なイメージもあって油断が出来ない。そして何より作家論作品論であると同時に熱烈なファンレターでもある「ガール・ミーツ・シブサワ」。自分の澁澤体験は彼の死後からであり当時を体感すべき仕方は無いが、それでもその時代独特の空気や彼を取り巻いていた雰囲気が立ち上ってくるような名品であった。

2019/01/28

いやしの本棚

まずは装幀が素敵で、手にとるだけで「エイリア」に惹き込まれてしまいます。「青色夢硝子」「石性感情」「ほんたうの夏」…鉱石、結晶がモチーフになっている作品はとりわけ好みでした。青く光る函のなかに、いろんな色の透き通った飴玉が入っていて、ゆっくり味わって満足して、またしばらく置いておくと、次に蓋をあけたときにも、また青や赤や緑の鉱石に似た飴玉が一杯になっている…自分にとってはそんなイメージが湧きあがってくる、美しい一冊。

2018/12/16

ふるい

素晴らしい作品集。さまざまな作家オマージュな短篇群のきらめきはもちろんのこと、特に中篇「ガール・ミーツ・シブサワ」が良かった。今を生きる(語り手死んでるけど)女性が澁澤を読むことについて、忌憚なく語られます。人でなしでありながら魅力的な澁澤、憎めない!

2018/12/22

凛風(積ん読消化中)

はい、これよこれ。こちら白高原。透明でキラキラしていて、美しい幻想譚。10の短篇と中篇が一つ。黒高原のドロドロの片鱗がチラ見えするものもあるけれど、私が、アンソロジーか何かで一つだけ読んで、うっとりした作品の流れはこちらです。その時は、作者を女性だと思っていました。これを読んで、改めて、女性と勘違いした自分に納得。函入りでグラシン紙をかけた装丁も好き。少し前に『恐怖譚集成』を読んで、あまりに生臭くドロドロだったので、毒をくらわば皿までも、の気分でこれを読んだら、意外にも浄化。逆の読み順でなくて良かった。

2021/09/28

多喜夢

初めての高原英理。幻想耽美SF小説集といった感じ。美しい文章で楽しい夢を見させてくれた。「林檎料理」「猫書店」がよかった。「ガール・ミーツ・シブサワ」は澁澤龍彦の評伝を幻想小説で著したもの。参考になった。

2021/08/16

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