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悪魔を憐れむ

悪魔を憐れむ

悪魔を憐れむ

作家
西澤保彦
出版社
幻冬舎
発売日
2016-11-23
ISBN
9784344030305
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悪魔を憐れむ / 感想・レビュー

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🐾Yoko Omoto🐾

時系列としてタックが卒業後に遭遇した、四つの事件を描いたシリーズ新作。今回も期待以上のアクロバティックなロジックの構築に感嘆しつつ読了。西澤作品に顕著な、一見理解不能に思えるその動機や、追い詰められた人間が起こす不可解な行動、人間であればこそ持ちうる脆弱で歪な精神状態や心理そのものをパズラー要素として組み込み、ロジックのもとに紐解く。それらは個人的に西澤ミステリの最大の魅力だと感じている部分だが、各話とも心理的側面を不愉快に引っ掻くような素晴らしい仕上がりだった。身勝手で自己中心的な人間が➡(続)

2017/02/19

ダイ@2019.11.2~一時休止

匠千暁その10。連作短編集。イイ感じです。個人的には表題作がベスト。本作の中では時系列は並んでいますがシリーズとしてはバラバラなのを全集実現してください。

2016/12/13

hit4papa

匠千暁と仲間たちが様々な事件を解決していくシリーズ最新短編集。第一作『彼女が死んだ夜』で大学のニ回生だったタックは、本作品集ではフリーター生活をしていますが、酒飲み仲良しグループは健在です。全四作品ともに本格もので、人の心の闇をほじくり出したような重たい内容になっています。タックと仲間たちが推理合戦を繰り広げて事件を解決に導くわけですが、軽妙な会話の応酬が事件の暗い真相をより際立たせていきます。読み手に提示される謎は最高難度で、本線とは別の事件を安楽椅子探偵のごとく解き明かしたりと、読み応えがあります。

2017/01/27

aquamarine

読むのが勿体ないほど好きなシリーズ。10作目。出版社が跨っていたこともあって時系列がバラバラ、短編集も時が飛んでいましたが、今回はタックの卒業後まもなくの時期、いろいろ気になっていた間の部分(ウサコが旦那様と出会ったり、先輩が教師になる過程など)を埋めてくれています。事件はすでに起こってしまった事件を読み解くもので、もちろん一筋縄では解けませんし、わかったつもりでいるとガツンと横っ面を張られるような苦い真相が潜んでいたりします。相変わらずの読み応えで、とても良かったです。全集出してくれたら勿論買います!

2017/02/10

papako

タック&タカチシリーズ最新刊。大事にしてたけど読んじゃった。やっぱり面白い。タカチは東京、タックは安槻と遠距離カップルながら、順調な感じにニヤニヤ。内容も人間の黒さもお酒飲みながらのぐたぐた話からの論理の飛躍も味わえて満足です。しかし、表題作は悪魔感が少ないかな。コマモトくんの気味悪さが勝りすぎて悪魔の影が薄かった。お約束巻末の作品の順番解説では『謎亭論処』の後に位置していますが、どちらかというと前の話だと思う。さて、次に会えるのはいつかわからないですが、また会いたい!

2017/01/05

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