僕の種がない
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AIでは予測できないヒットが世の中を動かす/【対談】鈴木おさむ×池田有来
『硫黄島からの手紙』『ルパン三世』ほか、数々の映画作品に携わられてきたプロデューサー・池田有来さんが小説家デビュー。同じく映像の世界で活躍し、小説も執筆される放送作家・鈴木おさむさんとの対談が、ダ・ヴィンチ6月号で実現しました。今回、本誌には収まりきらなかったトークをWEBにてまるっと大公開。長年ヒット作を生み出し続けるお二人に聞く、ヒットする・しないの違いとは? “面白い”って何ですか?
(取材・文=冨田ユウリ 撮影=山口宏之)
ヒットする作品には“法則”がある
――よろしくお願いします。早速ですが、今回池田さんが書かれた小説『ベルベット・イースター』は映像化、大ヒットを狙っていらっしゃるのでしょうか?
池田有来さん(以下、池田) すごい質問ですね(笑)。この作品に関しては、純粋に“小説”として書きました。ヒットを狙うと自由に書けなくなるんですよ。ヒットの論理に引っ張られちゃうというか。
鈴木おさむさん(以下、鈴木) めっちゃわかります! 僕も小説を書くと「映像化するんですか」ってよく聞かれるんです。でも、最初から映像化、ヒットさせることを狙って…
2023/5/15
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僕の種がない / 感想・レビュー
よつば🍀
涙腺緩みっぱなし。主人公はドキュメンタリーディレクターの真宮勝吾。イタさを武器に面白いと思われる作品を順調に制作している。そんな勝吾の元へ、人気お笑い芸人の入鹿一太から自身のドキュメントを撮影して欲しいと依頼が入る。余命半年と宣告された一太に勝吾が提案したのは無精子症を克服し子供を作る事。男性不妊がテーマだが作品を通して描かれるのは命の重み。綺麗事だけではなく人間のエゴイズムな部分の描写は実にリアルだ。いくつもの奇跡が重なり自分が存在している事を改めて感じさせてくれる。受け継がれる命のバトンに感涙の一冊。
2021/10/20
Nyah
良かったです。/ドキュメンタリーディレクターの真宮勝吾は、ホームレスや、赤ちゃんが産まれるシリーズのドキュメンタリーを撮っていた。ある時、癌で余命半年の芸人から自分を撮って欲しいと依頼される。そして、彼に子がいない事から子供を作ってみないか提案する。しかし、その芸人は無精子症。TESEという手術が出来ることを調べて、医師や彼らを説得する。初めは「オイシイ」いい画が撮れるという目線で取り組んでいた勝吾が2人の気持ちに寄り添い、奇跡を目指す。そんな勝吾は‥という話。タイトルからキワモノかと思ったけど一気読み
2022/02/21
えりまき
2021(304)軽い気持ちで手に取りましたが、命に関する重い話でした。泣きました。TESE(精巣内から直接精子を取り出す手術)は初めて知りました。痛そうです。不妊治療の進化を感じました。余命宣告された兄弟コメディアンの兄・一太。最期まで芸人として面白くありたいと、余命をかけて不妊治療にチャレンジします。ドキュメンタリーディレクター勝吾と、弟・三佑、妻・理子、息子の一理。
2021/11/30
きいみ
とてもインパクトがあり目を引く題名だが内容を想像出来るので一度は素通りしたがやはり気になり一読。 そのまま…男性不妊小説。ガンで余命半年…無精子症の芸人…常に面白くあり続けたいという一太の生き様。 人は余命宣告を受けたらどのように余生を過ごすのか。病と戦いながらも自分の生きた証を残したい一太の強い思いがヒリヒリ伝わって切ない。 これから生まれる命。これで終わろうとする命。『男性不妊』がテーマではあるけれど命の重みを感じさせられた。こんなに泣かされるとは…。堕胎手術やTESEの描写も、リアル。オススメです。
2021/12/30
りん
鈴木おさむさんに感謝を伝えたいほどの感動を味わっている。娘の誕生日に、私が娘を出産出来た奇跡に、生きていることがおもしろいということに気づかせてくれた物語に脱帽です。SNSに振り回されて、自分の人生を悲観したり、人の人生を羨ましがったりしてる時間が増えて読書の時間が少なくなっていた。この本との出会いは運命かも。人の人生がどんなに素晴らしいか、産まれてくることが奇跡なのかを男目線で現実のまま描かれていて読みやすい。これはもっとたくさんの人に読まれなければいけない。色んな人生がある。読書は面白い。
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