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砂嵐に星屑

砂嵐に星屑

砂嵐に星屑

作家
一穂ミチ
出版社
幻冬舎
発売日
2022-02-09
ISBN
9784344039025
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砂嵐に星屑 / 感想・レビュー

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さてさて

『やらかして、腐って、いじけるばかりだった日々を、評価してくれる人がいる』。そんな言葉の先に、会社員としての今までの人生の意味を掴んでいく主人公たちの真摯な姿が描かれていくこの作品。そんな作品では、テレビ局の舞台裏で今日も人知れず働くさまざまな職種の人たちの生き様が描かれていました。 それぞれの仕事のプロとしてテレビ番組を真摯に作り出していく姿が描かれもするこの作品。普段、特に意識することのなかったテレビ番組のエンディングのテロップに流れる名前に、読後なんだか親しみを感じるようになった、そんな作品でした。

2022/11/16

テレビ局が舞台の連作短編。関西弁が良い。2作目「泥舟のモラトリアム」が1番好きです。真夏の灼熱の中電車が停まり徒歩で長距離通勤。一緒に地獄を味わいました。4作目「眠れぬ夜のあなた」は、同世代で私も仕事に向上心を持っておらずひと押しが出来なかったりするので共感しました。1作目「資料室の幽霊」は、幽霊の話はさておきアラフォー独身女性で会社に1人ぐらいいそうです。どの主人公も脇役で登場すると仕事が順調な普通の人に映ります。本人が悩みは周囲には見えないと実感しました。でも、本当はそう見られたいしそれが良いのかも。

2022/03/08

修一郎

テレビ業界はお疲れ気味なのだ。砂嵐って言ってもピンとこない人も増えていると思う。地デジに変わった2012以降だそう。これは時代に取り残されてるって意味だろう。くたびれていてもイイじゃないって言ってくれるのはとても心地がいい。人に頼むことができない〇君なんて,自分のことかと思ってドキッとするもの。「眠れぬ夜のあなた」が一番お気に入り。ストーリーの起伏が大きいので。

2022/07/09

のぶ

一穂さんの新刊は、大阪のテレビ局で働く人々の物語。〈春〉〈夏〉〈秋〉〈冬〉の4つの連作短編で、それぞれに世代も性別もバラバラな4人が繰り広げるドラマ。この話に出てくる登場人物は何か冴えない人ばかりだが、懸命に生きている。社内不倫をしてしまった四十代の独身女性アナウンサー。同期の早期退職に悩む五十代の報道デスク。ゲイの男を好きになってしまった二十代タイムキーパー等。その誰もがカッコよくはないけれど、こんな人たちは現実の世界によくいると思う。自然な視点でそのあたりを、一穂さんはうまく捉えて描いていた。

2022/02/23

うっちー

テレビ局に限らない、お仕事、恋愛短編集でした

2022/06/17

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