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性と芸術

性と芸術

性と芸術

作家
会田誠
出版社
幻冬舎
発売日
2022-07-21
ISBN
9784344039834
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性と芸術 / 感想・レビュー

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keroppi

森美術館で開催された「会田誠展 天才でごめんなさい」で、会田誠を知った。会田誠の「犬」に出会った。頭をぶん殴られたようなショックを受けた。そして、会田誠が好きになった。展示会に抗議活動が起こり、最近では、大学での公開講座に対して提訴されたりもした。確かに彼の作品は、一部の人にとっては許されないものだろう。私自身「いいのこれ?」という反応が起こったのも事実。この本は、会田誠による弁明。なぜこれを描くに至ったのか、なぜ描かざるをえなかったのか。会田誠にとって性とは何か、芸術とは何か。会田誠をまた見たくなった。

2022/10/24

どんぐり

会田誠が『犬』を制作したのは、昭和から平成に年号が変わった1989年。その第1作は藝大の学生の時に制作したプロトタイプ。以降、犬シリーズは、これを含めて7作品つくられている。第1部の〈芸術『犬』全解説〉は、この絵をなぜ描いたのか、どのように描いたのか、「低俗な変態的画題を、風雅な日本画で描こうとした」ことを詳細に紹介している。美少女と鎖と四肢切断をモチーフに、「ガーゼの繊維を1本1本丁寧に、顔や人体はあえて“つるり”と描く、計算されたもの」であった。この創り手の意図がわかると、絵の見方がわかって面白い。→

2023/01/15

akihiko810/アカウント移行中

芸術家・会田誠が問題作『犬』シリーズと現代美術の課題についてについて語る。印象度A  少女を四股切断し犬にした絵画「犬」を発表し、賛否両論・毀誉褒貶を受けた会田が、作品発表の経緯を語る。芸術家なのに、あろうことか自作品解説をしてしまうというのは驚いた(普通は作品で語るだろう)。これだけ会田に「ポルノ作家」みたいな毀誉褒貶がついて回ってるからなのだろうか。 さて、「犬」だが、当然永井豪「バイオレンスジャック」オマージュなのだと思いきや、制作当時はその存在を知らず、全くのオリジナルで、モチーフは川端康成

2023/01/28

hasegawa noboru

手先足先のない鎖でつながれた犬の格好をしたヌードの美少女が日本画調で描かれている。1989年著者が院生1年の時のこの絵画作品『犬』は、現代美術家としての出発点となっているようだ。<1989年の日本を、ポップ精神を持って表現し>たもので、当時の<日本画解体>を企図して上げた<出撃の狼煙>だったと振り返る。ことばを尽くして「全解説」している。ネット上で、今も悪口非難が絶えない作品だからという。困ったことだ。芸術とそうでないものとの線引きは難しい。美しいもの、感動させるものが芸術だという<素朴な定義は、だいたい

2022/08/18

ハチ

会田誠の日本画に対する愛と殴り込みの覚悟を受け取れる。 文章化することで浮かび上がるブルースと、焼き尽くされる背景の利害ギリギリ。 時代や哲学を背負って作品作るわけだし、強いな。パワーを感じました。

2022/07/30

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