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吹上奇譚 第四話 ミモザ

吹上奇譚 第四話 ミモザ

吹上奇譚 第四話 ミモザ

作家
吉本ばなな
出版社
幻冬舎
発売日
2022-10-26
ISBN
9784344040403
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吹上奇譚 第四話 ミモザ / 感想・レビュー

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starbro

吉本ばななは、新作中心に読んでいる作家です。吹上奇譚、足掛け5年、全四話、800頁弱完読しました。最初の方は大分忘れていますが、ミモザが誕生して新しい希望で大団円、思ったほど奇譚ではありませんでした。 https://www.gentosha.co.jp/book/b14622.html

2022/11/11

MI

第4弾。除霊師の美鈴が妊娠、出産。子の名はミモザ。母親より痛めつけられた美鈴。傷と再生、欲と本質、自然の力を描いた長編。コダマさんがお金がない人もお手伝いをしてくれたら、ボルという単位で無料でアイスをあげていた。墓守くんの過去などミミは話を聞くことで、吹上町は霊や不思議な磁場の中にあるけど、人生で一番大切なことは、地位でも名誉でも金でもないと思える場所にいるかどうか。そして、今幸せでいることは自分のまわりのおかげだと。ばななさん自体3巻まで一緒に仕事をしていた天才デザイナーが亡くなった。追悼の意を込めて。

2023/02/19

mayu

完結編。この世界からも続いているけれど、なかなか入ることのできない、ちょっと不思議な世界。美鈴は出産し、その子をミモザと名付ける。誰の子かにとらわれず、みんなで慈しみ、育んでいくこと。ただそこにあることを、そのまま受け入れること。時間をかけて、少しずつ馴染んでいくこと。静かに寄り添っていくこと。生きている中で、上手くやれる人が得をする世の中。不器用で報われなくても、そんな生き方の清らかさを感じる。「自分のことは自分でやって、余裕のあるものを出し合って〜」こんな関係が築けたらいいなと憧れる。

2022/12/10

よこたん

“昔から思っていたが、病院で飲む飲みものってどうしてあんなにおいしくないのだろう。飲みものをまずくする電波が飛びかっているとしか思えない。” よくわからない世界の中に、時おり思いがけず刺さってくる言葉がある。あぁ私にもそう感じて飲んでいた待合室があったと。苦くかなしい思い出だけど失くしたくない大切なもの。ミミの言葉であり、ばななさんの言葉でもある。『吹上奇譚』第4巻、明らかに奇妙な場所と癖のある人達は相変わらずそこにいて、新しい仲間も加わる。物語を借りて、ばななさんの揺れる熱い思いが、願いがあふれる。

2022/12/24

白雪ちょこ

人はどんなに傷ついて、恐ろしいトラウマを抱えても、軽々と乗り越えてしまう。と言う美麗の口から出た言葉だからこそ、 それは重く心に突き刺さった。 私達が生きている今のこの世界は、もしかしたら異世界であり、パラレルであり、一番不思議なことなのかもしれない。 主人公のミミ含め、妹のこだち、お母さん、彼女と関わってきた全ての人々は、ミモザという赤ちゃんの存在を中心に、暖かな光の中を一歩一歩、ゆっくりでも歩いていくのだろう。 希望にあふれている未来が描かれていて、よかった。 作者の作品は、最後必ず暖かい心になれる。

2023/02/16

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