KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

半島を出よ 上 (幻冬舎文庫 む 1-25)

半島を出よ 上 (幻冬舎文庫 む 1-25)

半島を出よ 上 (幻冬舎文庫 む 1-25)

作家
村上龍
出版社
幻冬舎
発売日
2007-08-01
ISBN
9784344410008
amazonで購入する Kindle版を購入する

半島を出よ 上 (幻冬舎文庫 む 1-25) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

yoshida

ドルの暴落により破綻した日本経済。長らく米国の「属国」として対米追従を続けてきた日本。米国が経済的にも日本を切り離す時に、日本は「属国」であったと思い知らされる。反米感情が高まるが経済崩壊した日本は世界的にも孤立。北朝鮮は九州を分離させ半島統一後の新たな緩衝地帯とすべく特殊戦部隊を送る。日本では自分の頭で考えることが忘れられている。国防も米国に依存。そして経済を重視し過ぎた結果、長い平和を享受した。だがその繁栄は属国としてのもの。脆く崩壊する現実に警鐘を鳴らす。実際に起こり得る問題提起と言える作品。力作。

2020/10/10

遥かなる想い

第59回毎日出版文化賞及び第58回野間文芸賞受賞作品。  北朝鮮からやってきた武装コマンドが福岡ドームを占拠し、さらに 市も占拠。これに対して、日本政府は福岡を封鎖・・ 壮大なこの物語は、国際的孤立を深める日本を諷刺しており、 また登場する北朝鮮の人々がひどく男らしかったのを奇妙に 覚えている。近未来として設定された 2011年は既に 通り過ぎてしまったが、日本の状況は変わったのだろうか。

優希

面白かったです。北朝鮮の核問題が話題の今だからこそ、リアルに伝わってくるものがありました。北朝鮮の武装コマンドによって占拠された福岡ドーム。反乱軍と名乗る彼らに向かう、潜伏していた若者たちの勇敢さは凄いですね。国際的に孤立した国の危機が迫力あります。描写がくどいのは否めませんが、その丁寧すぎる展開が真に迫るものを感じさせました。下巻も読みます。

2017/08/23

あきぽん

日本経済の破綻した「2011年」、北朝鮮の特殊部隊が福岡を占領する、という暴力に満ちたディストピア小説。私の頭では把握できない膨大な数の登場人物、文章での残酷描写、それでも圧倒的に面白い。これを読んでいる今の現実も世界はコロナという目に見えない暴力に占領されたディストピアなんだが。

2021/04/01

はっせー

面白かった! 設定も本当に凝っていてなかなかストーリーが進まないがそれぐらい内容が濃密であることでもある。500ページを越える文庫であったためかなり時間がかかってしまった。だが、上巻だけであるがかなり白熱する場面もあり、日本の上層部の危機管理能力の低さや情報の重要性の認識不足 事なかれ主義 そういった現実にもありそうなこともあったのでとてもリアルだった。下巻も楽しみ!

2019/04/17

感想・レビューをもっと見る