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禁じられた青春 下 (幻冬舎アウトロー文庫 O 36-8)

禁じられた青春 下 (幻冬舎アウトロー文庫 O 36-8)

禁じられた青春 下 (幻冬舎アウトロー文庫 O 36-8)

作家
沼正三
出版社
幻冬舎
発売日
2008-03-01
ISBN
9784344411005
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禁じられた青春 下 (幻冬舎アウトロー文庫 O 36-8) / 感想・レビュー

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厩戸皇子そっくりおじさん・寺

完結。魅力的な本だ。沼正三(天野哲夫)の自伝ではあるが題名通り青春記であるので、戦後数年で終わる。著者の言うように戦前で昭和は死に、戦後はまた別の時代かも知れない。下巻は昭和20年の記述が多いが、昭和天皇に対する批判的な言葉が頻繁に出て来る。その批判はよく理解できる。戦争体験者の記憶の捏造も批判。本当に不幸であった人は亡くなっていたりするのである。著者の反体制でありながら、反大衆的なスタンスが面白い。戦後はまさしく物が神である。そして格差は今なお続く。独特の考察に満ちた実に面白い昭和史だと思う。

2014/10/01

しんすけ

最終巻前半は敗戦近い時期の話。原爆投下後も敗戦を自覚するが二割に満たぬは脅威だ。集団催眠は現実だった。現代メディアは嘘だけを書くが大半は疑わない。狂人晋三が毒素を有効にする証だ。半ばより敗戦後の日本が描かれる。ぼくの記憶と重なるところも多い。貫禄ある米国人と貧相な男が並んだ絵は子供心に滑稽だった。男は天皇だった。本書は「元師と並び立った天皇は、はるかに貧相な、シナの小官吏ででもありそうなチョビ髭を鼻下に生やした一介の小男にすぎなかった。」と書く。小男の名誉を守るために終戦は一年以上遅らされたのである。

2015/02/14

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