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雨に泣いてる (幻冬舎文庫)

雨に泣いてる (幻冬舎文庫)

雨に泣いてる (幻冬舎文庫)

作家
真山仁
出版社
幻冬舎
発売日
2017-10-06
ISBN
9784344426634
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雨に泣いてる (幻冬舎文庫) / 感想・レビュー

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三代目 びあだいまおう

未曾有の大災害、東日本大震災。本書が描く場面は震災直後の被災地と、被災地の状況を取材する新聞記者が感じ取ったリアル。世界有数の自然災害多発国である日本、そこで突如起こった惨劇は我々に未来永劫忘れられない衝撃の映像として焼き付いている!『子供を連れて逃げろ!』指示に従ったが故、失った命。経験のない想定外の状況で下した決断の後悔。緊迫の極致で若い記者の命を救い、自らは命を落とした英雄が、実は過去に二人を惨殺した凶悪犯罪者?生と死を分かつ境界線、罪と後悔の狭間、未曾有の惨劇を背景に問うテーマは激しく重い‼️🙇

2020/07/29

やも

2011年3月11日、東日本大震災が起こった。記者・大嶽が見た被災地の現状。優しすぎると書けない記事もあると大嶽は分かってる。だからこそ大嶽は感情を押し殺して、あるがままを伝える。伝えた先には、死者ではなく今生きている誰かが感じ取れる何かがきっとあるはずだから。お仕事小説かと思いきや途中からミステリー要素が色濃くなっていく。ある僧侶の遺体がもしかしたら殺人犯かもしれないと。真相は思いもよらない所に着地。記者としての職務全うは果たして何につながるのか?タイトルの意味はラスト2頁で分かる。やるせない。。

2022/03/11

Walhalla

被災地に赴いた記者の葛藤を伝えたいという著者の思いがきっかけで、この作品が生まれたそうです。「人はなぜ過ちを犯すのか」というテーマが盛り込まれていますが、著者は出版社のサイトで、『過ちを犯さないようにするにはどうしたらいいのか。それは、今を一生懸命に生きる、それしかないと思います。』とおっしゃっています。すごく心に響く言葉ですね。

2019/11/14

川越読書旅団

震災にトラウマを持つ新聞記者を通じ、記者のジレンマと矜持を語る。ただ、介在するミステリ部がちょっと力技で盛り込まれた感が否めないか。

2018/07/15

タルシル📖ヨムノスキー

コレは鳥肌モノでした。前半は東日本大震災直後に被災地に入った新聞記者が現場の壮絶さに右往左往しながら取材をしていく話ですが、その取材途中に過去の殺人事件の真相にたどり着くという驚きの展開。読み終えて新聞記者という職業について深く考えさせられました。「真実を伝えたい」「スクープをモノにしたい」という記者魂と「その記事によって傷つく人がいる」という事実。そこに絡んでくる新聞社の〝会社〟としてのしがらみ。社主の孫娘で新人記者の松本嬢には腹が立つが、考え方によっては登場する記者の中では一番人間臭いとも言えるか。

2020/06/10

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