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男子観察録 (幻冬舎文庫)

男子観察録 (幻冬舎文庫)

男子観察録 (幻冬舎文庫)

作家
ヤマザキマリ
出版社
幻冬舎
発売日
2019-02-07
ISBN
9784344428386
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「男子観察録 (幻冬舎文庫)」のおすすめレビュー

ノッポさんからスティーブ・ジョブズまで! ヤマザキマリ流 極私的“新男性論”

『男子観察録』(ヤマザキマリ/幻冬舎)

 突然だが、あなたは普段、男性のどんなところに“男らしさ”を感じるだろうか。グイグイ引っ張ってくれるリーダーシップ力や辛いときに発揮される包容力、生活に困らないだけの経済力など、世の男性に“男らしさ”を感じるポイントは価値観によって異なる。だが、それは果たして本当に真の“男らしさ”なのだろうか。『男子観察録』(ヤマザキマリ/幻冬舎)は、そんな疑問を投げかけながらまったく新しい“男らしさ”を私たちに気づかせてくれる1冊。ヤマザキ氏といえば、漫画『テルマエ・ロマエ』(エンターブレイン)の作者としても有名だ。

 本書には第14代ローマ皇帝であるハドリアヌス帝やスティーブ・ジョブズ、山下達郎さん、ノッポさんなど系統も生きている時代も異なる男性たちの生き様が記されている。

 そう語るヤマザキ氏の「極私的男性論」に触れると、“男”という生き物がもっと愛おしくかわいく見えてくるはずだ。

■ノッポさんに母性愛を募らせた幼少期

子供の頃、お嫁に行きたい人ナンバー・ワンがこの人だった。

 ヤマザキ氏にそう思わせたのは、かつて教育テレビで…

2019/3/25

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男子観察録 (幻冬舎文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

たまきら

お腹抱えて笑ってしまった。取り上げる男性自体にもう偏りがあっておかしい。男性というより人間としての観察なことが多い気もするけれど、女性には理解しがたい奇妙なまでの近視的な集中力や周囲を巻き込む困った力への興味はわかりますわかります。須藤真澄さんの漫画でお馴染みのあの編集長が、ヤマザキさんの今を作ったんですねえ。てことはこの編集長と自分、好みが近いってことだわ。ちなみに自分、10代の頃一番憧れていた男性はフィデル・カストロ。理由は生き残り力。

2019/04/18

瀧ながれ

こういう人物論だと、誰(この本だとヤマザキマリ)が誰を取り上げるかという点が、まず興味を引くのだけど、ハドリアヌス帝やボッティチェリやプリニウス、祖父や息子、イタリアで出会った店主、チェ・ゲバラ、空海、山下達郎、とり・みきといった顔ぶれの多彩さに、ヤマザキマリの思考の宇宙の広大さを思ったのです。柔らかくも確かな語り口で、知らない人のこともきちんと伝わって、いいところもちょっと困ったところも含めて、男子たちの魅力が伝わりました。著者による似顔絵も、なんでこの年代を切り取ったのかなという疑問込みで、素敵です。

2019/05/06

メルル

著者が関心のある著名な男性の方々を独特な目線で観察したエッセイ。「男なんてね」と言うまえがきのような物がとても大切。これを読むことでより面白い。単純なようで単純では無い何かを感じた。トム?マルコ?愛はより深い。益荒男を益荒雄と勘違いした私は相撲愛溢れる女だった。

2019/03/29

阿部義彦

幻冬舎文庫新刊です。漫画家のヤマザキマリさんの好みの男のタイプの集大成です。イタリアに旅たつときはウォークマンで山下達郎のカセットテープを聴いていました。文学の世界では、ガルシアマルケスと安部公房とはふむふむです。人生とは楽しむために有るのです。キリギリス万歳。閑話休題。私もこの寓話では蟻が芸術を理解する心を持ってればお金を与えたりパトロンになったり出来たのに、ひたすら汗をかいて黙々と仕事だけの人生を送って何が面白いんだか?と皮肉ってました。

2019/02/16

まさこ

「男子観察録」ですが人間を見ているのです。心の向くままに真っ直ぐ生きる男子を礼賛し、そうして人類は開拓精神の雄と安全指向の雌とで生き延びた歴史はある、と言っていてもこの人のフラットな視線は、男女なく人間そのものを尊重していることが伝わります。若き日に片田舎のおんぼろ画廊主セルジオと小説家ピエロと出会ってこそのマリさん、なのですね。人生で体験できることは人それぞれ限られていて、自分にしかわからない大事な思い出を語ることは少ないでしょうけど、好きだなマリさん。別に嬉しくないでしょうけど(笑)。

2021/03/18

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