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めだか、太平洋を往け (幻冬舎文庫)

めだか、太平洋を往け (幻冬舎文庫)

めだか、太平洋を往け (幻冬舎文庫)

作家
重松清
出版社
幻冬舎
発売日
2021-08-05
ISBN
9784344431126
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めだか、太平洋を往け (幻冬舎文庫) / 感想・レビュー

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とん大西

幸せって…。息子夫妻の不慮の事故死で始まった孫・翔也との二人暮らし。血縁がなく、折から不登校だった翔也との生活に戸惑うばかりの定年直後のアンミツ先生。そんな時、昔の教え子達の近況に触れることに。病魔に冒されたヒデヨシ、正義を振りかざすテンコ、東北で復興の手助けをするキック。彼らのこれまで-幸せって何。『勝ち負けじゃない。めだかのように細やかであってもいい。堂々でなくても精一杯人生を全うして』…アンミツ先生の思いは伝わっていた。彼らだけでなく死んだ息子にも、孫の翔也にも。終始うるうる、終盤は号泣でしたゎ。

2021/10/03

hiace9000

思いもせぬ悲劇から元教師アンミツ先生と血のつながらない孫、翔也のぎこちない暮らしが始まる。先生の書簡がもたらした人生の局面に立ち向かう教え子たちとの邂逅によって、アンミツ先生自身の問い直しがいま始まる。2021年、読み納めの一冊。新聞連載は9年前、重松さんの問いかけは今なお社会のあちこちで波紋を残したままだ。学校教育とは、正しさとは、強さとは、優しさとは、幸せとは、生きるとは…。一つ一つが心に強く響き、激しく震わせ、読み手自らも問い直す。"めだか太平洋を往け"は、読後、異なる意味をもち静かに胸中に広がる。

2021/12/31

ふう

大きな災害や病、事故。生きていると人はいくつもの困難に出合い、深い悲しみに打ちひしがれてしまいます。一番つらいのは大切な家族を失うこと。元小学校教師のアンミツ先生も、穏やかな退職後の生活を始めようとしたその日に息子夫婦を交通事故で失います。悲しみに押しつぶされそうな先生に前へ進む力をくれたのは、血のつながらない孫や教え子たちの存在です。1冊の作品の中には、学校や教育、震災後の人々への思いがていねいに隙間なく込められていて、読む側もいっしょに考えさせられます。退職しても子どもの幸せについて学び考え続ける→

2021/10/31

となりのトウシロウ

小学校の先生を引退し、その夜に息子健夫夫婦を事故で亡くしたアンミツ先生。遺された孫・翔也は義娘の連れ子で血の繋がりがない上に、不登校だった。かつての教え子との再会。かつての学校いや日本全体が正しい事をのみやることを強制し他と違う事を排除してきた気がする。様々な個性や考えを尊重し、それぞれの幸せを考える。みんなが幸せになる訳ではないけど、でもそれぞれの人生を精一杯頑張って生きていく。正しいだけでは生きていけない。そんな事の大切さが詰まった心が洗われる本です。またまた泣かされました。

2022/04/03

ピース

小学校の先生だったアンミツ先生が定年を期に教え子達に手紙を出す。それに何人かの教え子が返事を返す。そこから新たな交流が生まれる。教え子達は年齢が全く違うのにずっと前から知り合いだったようになるのがいい。ガンで余命幾ばくもないヒデヨシ、自分の正しさを信じて疑わない小学校の先生のテンコさん、東日本大震災で被害を受けた東北でボランティアをしてるキック。彼らの交流は素晴らしい。

2021/11/04

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