風の研究: 別役実童話集
風の研究: 別役実童話集 / 感想・レビュー
愛奈 穂佳(あいだ ほのか)
タイトルに惹かれて、手に取りました。『砂漠の街のX探偵』のお話が……とても印象的でした(>_<)。存在が認められていたものが幻想だと決めつけられた途端、その存在を失ってしまう哀しさに……思わず涙(>_<)。
2013/03/28
スミス市松
探偵アルバ・アナ・ヤバナ氏とともに記憶の片隅に失われた猫イズ・マズレ・ターンを探す表題作「風の研究」が呼び水となり、読者はこの不思議な世界へ「赤ずきんちゃん」のように迷い込んでいく。27年もの間「みみずの文章修飾法」を研究する男、自らが語られることのほつれの中にその存在が消え入ってゆく人々、砂漠の町の星空の輝き、夢の森の中のクリスマス……。童話集と銘うつものの、そこは別役実、どれも不条理で一筋縄ではいかない作品ばかりだ。世界の果ての小声でざわめくこの可笑しみと哀しみを、ベケティズムと称するのかもしれない。
2011/08/12
ねちゃぴん
電話帳に載ってる誘拐犯、すごいな。
2013/10/30
湖濱江波
『風の研究』の寂しさが好き。
2010/02/05
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