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写真集 水俣

写真集 水俣

写真集 水俣

作家
W・ユージン・スミス
アイリーン・M. スミス
中尾ハジメ
出版社
三一書房
発売日
0000-00-00
ISBN
9784380912450
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写真集 水俣 / 感想・レビュー

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旅するランナー

ジョニー・デップが新作「MINAMATA(原題)」で写真家ユージン・スミスを演じるということで、手にしてみました。水俣病の始まりから、認定への苦闘、裁判の混乱、終わりなき補償へと見事にまとめられた名著です。報道写真・記録写真・肖像写真・風俗写真として、心に深く刻み込まれます。1975年にスミスが書いた序文に「毒が水銀であれ、石綿であれ、食品添加物であれ、放射能であれ、またそれ以外のなんであれ、日に日に我々の上に迫っている」とあります。環境問題について語る時に、日本人とて目を通しておくべき一冊だと思います。

2021/04/29

アキ

映画「MINAMATA」でW.ユージン・スミスを演じたのはジョニー・デップ。プロデュースも行い、工場排水による環境汚染について住民の訴え、会社の否認、裁判での補償、報道の意義をうまく映し出していた。絶版となっていたこの写真集も、映画の公開と共に2021年復刻版が出版された。「LIFE」に掲載された1956年生まれの上村智子を母親が入浴させている写真。写真は、たった1枚だけでひとの心に届く小さな声である。

2021/10/08

燃えつきた棒

長い間、「ミナマタ」に向き合うことができなかった。 見ることが、怖ろしかったのだ。 だが、ついに向き合うべき時が来たのだ。 たとえ、どんなに鬱の穴でもがこうとも。 今、この本と向き合わねばならない。 なぜなら、これはユージン・スミスの遺言なのだから。 「ミナマタ」は、日本であり、世界であるのだから。/ すべての国家は嘘をつく、いわんや営利企業をや。 「構造」とは何か? 「ミナマタ」から見えてくる一つの「構造」があるのではないか? 原発村の真っ只中で『青白き光』を歌った佐藤祐禎の孤独に想いを馳せる。/

2020/10/25

hrmt

図書館本。素朴で明るく、慎ましくとも自然と共にある豊かな暮らし。写真にうつる患者やその家族、闘う人たちの後ろに、そんな風景が見えた気がした。幻のようなそれは、水銀に蝕まれなければ何の苦もなく手に入る現実の生活だったはずだ。チッソによって町は栄えたが、代償ともいえる病を抱えそれでも「8割は憎しみだが、残りはたぶん愛情だろうな」と言える人々の善良さ。恨みも愛も共に海のように深い。映画を観るために手にした本書だったが、生を切り取った写真が訴えかけるその圧倒的な現実は、映像をはるかに超えて私を揺さぶるものだった。

2021/09/29

シュシュ

チッソとの交渉の鬼気迫る写真―チッソよ:「あんたどもにゃ倒産する自由も権利もなか。問題は払わるっか払われんかじゃなか。払う責任のあっと。自分のしたこつの始末は自分でつけんばんたい。しまいまでなあ。」抗議デモの中には、現役のNHKアナウンサーもいた。今ならありえない! ユージンは、19才の患者実子 ちゃんにとても惹かれたらしい―「私にはあなたを撮った私の写真がみんな失敗なのがわかる」 中学生の胎児性患者の娘をお風呂に入れる母親の表情がなんともいえなかった。自主交渉を始めた川本さんは男気のある表情をしていた。

2016/06/29

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