ヴァリス (サンリオSF文庫)
ヴァリス (サンリオSF文庫) / 感想・レビュー
スターライト
これまで読んだディックの長篇は、薬物により現実が変容していき、当惑した主人公が「真実」を探求するというパターンが多かったが、本書ではピンク色の光線により神の啓示を受け、さまざまな体験の後、第五の救済者を探していく物語になっている。語り手の「わたし」が別人物と思われたファットと同化したり分離したり、その辺りは現実崩壊感をにおわせる。神秘的傾向が強い作品で、それを補う訳者による長大な注釈がついているが、もう少しコンパクトにしても良かった気もする。
2010/12/19
Tsuki-Natsu
なんてこった。俺たちのディックはとうとう可笑しくなっちゃったのかよ?って一瞬思ったけど、2回読めばなんてことはない。彼の世界の高まり、入れ子構造の世界観、ビス飛んだ創造神。繰り返すようだけれど――なんてことはない、素晴らしい作品だった。これ読む前に色々読んでおくのはオススメするけれど
2019/04/21
eleking
20年越えの宿題、積ん読本をやっと消化。やっぱ後半きつかったな。
2009/11/21
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