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泉鏡花<怪談会>全集

泉鏡花<怪談会>全集

泉鏡花<怪談会>全集

作家
東雅夫
出版社
春陽堂書店
発売日
2020-05-11
ISBN
9784394190042
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怪談&ホラーのプロが選ぶ! 怪談実話ブックガイド【東雅夫編】

 “本当にあった怖い話”が読みたい方にはリアルさが身に迫る「怪談実話」と呼ばれるジャンルがおすすめ。怪談専門誌「幽」元編集長で、文芸評論家・アンソロジストの東雅夫さんオススメの特選ブックガイドをお届けします。

実話の極意も実は言霊にあり!(寄稿)  最初に、名称問題について、ひと言。要するに「怪談実話」と「実話怪談」のどちらが正しい呼称かという問題ですが、ジャンルを指す場合は「怪談実話」が正解です。このことは「実話」の部分を別の言葉に置き換えてみれば、一目瞭然。たとえば怪談映画や怪談漫画を、映画怪談、漫画怪談と呼んだら不自然ですし、意味合いが変わってしまいます。『幽』では怪談小説・怪談漫画・怪談実話という三つのジャンルを、誌面構成の三本柱に据えていたので、当然のことながら「怪談実話」と称していたわけです。今の話とも微妙に関連しますが、怪談実話にとって、言葉選びのセンスや繊細さは、とても大切な要素です。

 怪談実話とは、ある人が実際に体験したとされる怪異を聞き書きすることで成り立つ、特異な文芸ジャンルです。ときには体験者自身が執筆することもあります。い…

2020/8/16

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「現実がふわっと揺らぐ瞬間がある」“怪談実話”の定義とその魅力を『怪と幽』編集長に聞く【選書5冊】

 夏といえば怪談シーズン本番! というわけで、“お化け好きのバイブル”的雑誌『怪と幽』(KADOKAWA)編集長の似田貝大介さんに、「怪談実話」の魅力について教えていただきました。怪談実話とは、その名のとおり実際にあった出来事をもとに執筆される怪談のこと。田中康弘さんの『山怪 山人が語る不思議な話』や松原タニシさんの『事故物件怪談 恐い間取り』のヒットであらためて注目されるこの分野をさらに楽しむコツとは? オススメ作品5作とともに、似田貝さんがその魅力を語ります。

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──今日は怪談のなかでも人気の高い「怪談実話」について、お話しいただこうと思っていますが、そもそも怪談実話とはどういうものですか?

似田貝大介さん(以下・似田貝) ざっくり言うと、怪談には大きく分けて創作と実話の2種類があります。前者は著者の想像力によって生み出されたフィクション。怪談実話は、実際に起こった出来事を、体験者への取材や著者自身の経験をもとに書いたものです。出発点に体験談があるところが、怪談実話の一番大きな特徴ですね。これは活字だけでなく、稲川…

2020/8/11

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泉鏡花<怪談会>全集 / 感想・レビュー

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HANA

鏡花中心に明治・大正に行われた怪談会。『怪談会』と「怪談百物語」を影印で復刻したものだが、内容自体はちくま文庫の『百物語怪談会』で読む事が出来る。ただ今回は影印なので、明治期独特の活字で内容を楽しむことが出来るのが特徴。個人的な感覚だけど、あの文字で怪談を語られるとより一層陰々滅々とした空気が場に充満するような気がする。電灯の下で読んでいるのではなく、蝋燭のぼんやりとした明りの下で読んでいるような。付録に座談会も付いているのだが、こちらも芥川や菊池寛、平山蘆江といった名高い文人ばかりでやはり雰囲気十分。

2020/08/06

九月猫

読み応えたっぷり……!当時の書籍と『新小説』掲載の誌面そのままというのも貴重で、読めて嬉しい。が、旧字旧仮名の活版文字は強敵だった!とくに二段組み……。 『怪談会』と『座談会』どちらにも多く見られるのは、訪れた人が実はその時間に亡くなっていたというお話。それと忌み家というのか、曰くあるおうち、もしくはお部屋に“出る”お話。 時おり挟まれる妖怪話はちょこっと遠野物語っぽい。けど鏡花言うところの、都電の走る、街灯のある、街なかのお化け話だなぁとも。 読むのに時間がかかったけど、とても面白かった。

2020/08/08

sachi

当時の泉鏡花周辺の人間関係が読み取れてそういった話が好きな人には面白いじゃないか。また、明治初期の風俗が透けて見えてそれも面白い。大の大人がよって集まって、大真面目に怪談噺に興じるのはよいね。あと、現代のホラーは理由に恨み辛みが多いが、この時代はわけわからんものや、知り合いが死んででるパターンがおおい。若くして死ぬ人が多い時代特有であろう。

2022/07/10

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