国家の盛衰 3000年の歴史に学ぶ(祥伝社新書)
国家の盛衰 3000年の歴史に学ぶ(祥伝社新書) / 感想・レビュー
壱萬弐仟縁冊
私が手にしたのは既に4刷。売れているようだが図書館より。有為転変は世の習い。王朝変遷もそんなイメージか。ローマ市民は、4美徳として遵法精神、権威尊重、戦時の犠牲精神、宗教への経験さを持っていた。徳が高揚する時、国家や社会は興隆する(58頁)。渡辺名誉教授は、繁栄下の格差拡大で、大英帝国が繁栄するも、国内では極端な格差が露呈。資本家は金もうけに走り、貧しい人はますます困窮に(165頁)。現代日本そのものか。世界恐慌を深刻化させたスムート・ホーリー法(202頁~)。
2015/01/12
mazda
アメリカは、すでに衰退が始まっているという見方をしていて、時期としてはベトナム戦争後、ニクソンショック後ということのようです。国家のプレゼンスは、過去も現在も軍事力と経済力の両輪があって成り立つもので、正義があるとするならばこの2つの力を持ったものが正義、ということでしょう。日本は極東の島国だったので侵略の危機はそれほどなかったのであまり感じませんが、スイスのように右から左、左から右と敵が行ったり来たりするような国では、自分で自分を守るために永世中立を誓い、徴兵制を敷いて軍事力を磨くのだと思います。
2019/03/09
TheWho
昨年逝去した巨匠渡部昇一と東京大学名誉教授でローマ史が専門の歴史学本村凌二の両論客が、歴史上多くの国や地域を超えた覇権国家が生まれ、そして衰退した事象の根源と、現代日本を取り巻く難問を紐解く対談本。まず序章で覇権国家の条件を述べ、覇権国家の典型であるローマ帝国、海上覇権と貿易で繁栄したスペインとオランダ、いち早く産業革命を成したイギリス、圧倒的な軍事力を誇る人工国家アメリカ、覇権国家を目指す中国と古代から現代迄の歴史の教訓と事象を解き明かし、これからの日本の歩むべき道を示唆する一冊です。
2018/01/27
キック
覇権国家(ローマ・スペイン・オランダ・イギリス・アメリカ)の歴史を、その興隆と衰退という切り口でのみ考察。そして、中国の覇権国家としての可能性や日本の生きる道を語っています。世界史の知識に乏しい私でも難なく読めましたので、世界史を苦手だった方にもお勧めです。日本は、高い民度を保ち、エネルギー政策さえ間違えなければ(原発を維持さえすれば)衰退しないとのこと。足元、原発の必要性は理解しますが、同規模の原発事故が発生したら、それこそ日本は終わることも念頭に置くべきではないでしょうか。
2015/11/02
JOJO
繁栄を極めた国々の盛衰を解説した本。ローマ、スペイン、オランダ、イギリス、アメリカ、中国、日本といろいろな国を解説しているが、内容が薄くなってるので3,4カ国に絞って深く掘り下げてほしかった。
2015/02/17
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