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マルクス・アウレリウス「自省録」を読む (祥伝社新書)

マルクス・アウレリウス「自省録」を読む (祥伝社新書)

マルクス・アウレリウス「自省録」を読む (祥伝社新書)

作家
岸見一郎
出版社
祥伝社
発売日
2022-09-01
ISBN
9784396116620
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ジャンル

マルクス・アウレリウス「自省録」を読む (祥伝社新書) / 感想・レビュー

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trazom

「自省録」というと神谷美恵子訳の岩波文庫を思い出す。今回、その時の印象と大きく異なる違和感を覚えた。岸見先生は「自省録」を、現代の私たちの教訓となる処世術として読み解いている。12巻に渡る構成感の乏しい著作を、「自分を見つめる」「困難にどう向き合うか」などと表題ごとに整理して解説する。一方、私の「自省録」の認識は、教訓というより「思索」。自分自身に向けて書かれた「自省録」では、自己への呼びかけが繰り返されるが、それが、神谷訳では「君」、岸見訳では「お前」。このニュアンスの違いが違和感の原因かもしれない。

2022/11/19

ta_chanko

ローマ皇帝ではなく、哲学者であることを望んだアウレリウス。その深い苦悩や思考が『自省録』に綴られていて、現代に生きる我々にも示唆を与えてくれる。善はためになること、悪はためにならないこと。過ちは無知によるもの。怒るのではなく、教えること。外部の出来事は善悪無記。感情が揺さぶられるのは、内なる判断によるもの。自分がどうすることもできないことにとらわれない。乗り越えられない困難はない。運命を受け入れ、毎日を最後の日のように生きる。

2022/11/13

なこ

自省録の難しい書体も、自分を見つめるとは、感情とどう向き合うかなど、トピックごとに上手く引用され、かつ分かりやすく意味と例と、著者自身の考えとを織り交ぜて書かれており、難解な自省録の大事なポイントがすっと頭に入るような構造になっていました。どちらかというと、岸見先生の考えを自省録を引用して述べている印象もありますが、それでもここまで書くには相当読み込んで熟考しないと出来上がらない物だと思います。皇帝として生きたアウレリウスだからこそ、力強さと説得力があります。また別の岸見先生の本を読んでみたいと思いました

2023/05/21

coldsurgeon

アウレリウス「自省録」は、そのまま読んでいても、文章表現そのものが格調高いのか、素直に読めないところがある。そのため、この書のような解説があると理解しやすさが増す。ローマ皇帝として政務や軍務に忙しく励む中で、自分自身と向き合い、自分と対話するという形で、備忘録のようにギリシャ語で書き綴った「自省録」は、ひとつの哲学書のような存在として残った。自分ができることと出来ないことを見極め、力の限りできることをして、今日を大切に過ごすことが大切だ。そう、今この世を立ち去ることができる者のように生きる。

2023/02/01

connect

非常に良かった。悩んでいるときに関連する章を読みことで悩みがクリアになると思う。時に読み返したいし、原書にあたりたい。 人間は幸福になるために協力するという節では、他者を共同体から切り離すことが自分自身が切り離されることであると知り考えさせられた。自分の考え方と違う、合わないと思って関係を切ることが自分が社会から切られることだと思うと、自分勝手に解釈することはなくなりそう。これまでの行動を反省したい。

2023/11/04

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