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幻の戦争マンガ (祥伝社新書)

幻の戦争マンガ (祥伝社新書)

幻の戦争マンガ (祥伝社新書)

作家
矢口高雄
バロン 吉元 ほか
出版社
祥伝社
発売日
2022-09-01
ISBN
9784396116637
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幻の戦争マンガ (祥伝社新書) / 感想・レビュー

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keroppi

1970年代と2000年代に描かれた戦争漫画5編が収録されている。全く毛色の違う作品たちだが、小池一夫原作・矢口高雄漫画の「燃えよ番外兵」がこの中では多くのページが割かれている。脱走兵たちと日本軍が日本人同士で殺し合う設定を娯楽作として仕立てている。戦争を様々な角度で描かれた漫画を読むことによって、戦争とは何なのかを考えるきっかけにもなるかもしれない。私的には、隣家の戦争未亡人に想いを寄せる木村直巳「銃後(15)の春」に惹かれた。

2022/10/07

たまきら

未読のものが多い。読みながら「飛行機カッコイイ」を少年に読んでほしくない自分に気づいた。美しい女性が権力を持つ者の餌食になる描写にもセクシーさを追求してほしくない。高揚感を持ってほしくないのだ。解説・里中満智子さんの言葉が一番染みる。「男たちが戦地で散れば「戦死〇人」とカウントされるが、その陰で耐えて生きるしかない妻や子供、親、親しい人たちは、カウントされないまま歴史の陰に埋もれてゆく」。マンガには戦争賛歌になってほしくない。水木先生の正直さが欲しい…。

2023/09/22

道楽モン

余程のマニアで無い限り、ここに収録された作品に触れることは叶わない。新書や文庫のアンソロジーという形で、現代に蘇らせるというのは貴重な仕事だ。単なるカタログではなく、選者によるフィルターを通して作品をしかるべき場所に収納させて次世代につなぐ。これこそが文化に対する敬意であり、マンガに魅入られし人々の責務だと思う。形として成せば、これを電子化やオンデマンドで、必要な徒へ受け継ぐことは容易だ。レジェンドは全集があり、名作は版を変え棚に並び続ける。雑誌掲載のみで消費されるには惜しい作品たちの発掘を待望している。

2024/01/22

Tatsuhito Matsuzaki

1970年代から2000年代に発表された戦争マンガの5作品を掲載。 ロシアによるウクライナ侵攻を受けての企画らしいですが、戦争を近くに感じる一冊になっています。 #木村直巳 #小池一夫 #北川礼子 #川島れいこ #里中満智子

2022/11/06

キュー

1970年代と2000年代に描かれた作品を集めた戦争マンガアンソロジー。デビュー間も無い頃の矢口高雄先生の画の勢いがすごい。そして戦争中なのに日本人同士で殺し合ってるのが虚しい。2000年代のかわいそうなゾウもめちゃくちゃ少女漫画のタッチで描かれてるけど哀しい話。絵に騙されてと言うと語弊があるけど可愛い絵だと思って子供が読んだらトラウマになりそうな気がしないでも無い。他の漫画でも東京大空襲で10万人も人が死んだとか本当に恐ろしい。こういう漫画からでもまた学び直したいと思う人が増えるといいですね。

2022/10/16

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