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「自己啓発病」社会 「スキルアップ」という病に冒される日本人 (祥伝社黄金文庫)

「自己啓発病」社会 「スキルアップ」という病に冒される日本人 (祥伝社黄金文庫)

「自己啓発病」社会 「スキルアップ」という病に冒される日本人 (祥伝社黄金文庫)

作家
宮崎学
出版社
祥伝社
発売日
2014-03-12
ISBN
9784396316334
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「自己啓発病」社会 「スキルアップ」という病に冒される日本人 (祥伝社黄金文庫) / 感想・レビュー

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おさむ

菅義偉新内閣が掲げた「まずは自助」に対して違和感を訴える国民は多い。著者は、その根拠となった「自助論」は日本で誤解釈された為、小泉・竹中改革に端を発する新自由主義者達のバイブルにされてしまったと批判する。原典が示す自助とは、成功の為ではなく、人格を作る為に必要なものなのだという。そして、自助は相互扶助とも両立するのだとも。自助論は1980年以降の自己啓発ブームをつくり、書店には啓発本が平積みされている。こうしたブームは成功も失敗も全ては自己責任という風潮を生み、社会に不安を広げているとの指摘はもっともだ。

2020/09/27

中年サラリーマン

週刊誌の記事のタイトルのよう。現在の自己啓発ブーム及びその最たる現象である小泉現象から現在までの世の中の流れに警鐘を鳴らす本。現在の自己啓発が脳内革命などの昔流行った本やベトナム戦争帰還者のアイデンティティ回復プログラムからくる流れであるという歴史的解説は面白い。また啓発本の古典である「自助論」が明治維新の時にベストセラーとなった「西国立志伝」の現代語訳だが妙訳で本来の意味からはずれてきていると言う解説は面白かった。ただ、後半は著者の主義主張がとうとうと語られ好きな人意外はあえて読む必要はないかな。

2014/03/17

koheinet608

自己啓発もビジネス書も、わかり易く書かれています。それは、わかりにくいと売れないからです。個人的には、わかり易いものを、読むより、自分で表現した方が、自己啓発できる。 たくさん自己啓発やビジネス書を読んできて思ったことは、 自分がやっていることは、「読書」なのかと。 この疑問は、「スキルアップ」にも通じていて、一種のサプリメントみたいな感じを、数年前に覚えました。○○すると、△△という自己啓発の論理は、わかりやすいだけに、その「仕組み」に簡単に、「依存」してしまう。

2018/12/02

Akiko Shimizu

努力大好き、スキルアップ大好きの自分に、冷や水をぶっかける本でした。自分のための自助は「利己」でダメ、相互扶助があるべき姿、という話。うーん、確かにわかるんだけど、やっぱりそれはファンタジーなんじゃないのかな? 自律=自立できない人が増えそう。ただ、自分は踊らされているのかも、という疑いはしっかりもって、これからも勤勉に生きていこうと思いました。

2014/05/22

BLACK無糖好き

本書は自己啓発ブームの元になるスマイルズの「自助論」に関する考察。一昔前には書店の目立つ棚に勝間和代のドヤ顔本が山と積まれていたが、最近見なくなった。自己啓発に取り組み仕事の生産性を向上し、其れなりに収入が増えたとしても、今後の少子化で新たな富を生み出しにくい将来に、格差拡大、国家財政逼迫で資産課税で持っていかれる事に多くの人も気付き始めたのでは?この国を逃れ世界でサバイバルして行く為には自己啓発のような生易しい対応では話にならないだろう。ちなみに自分は諦め感満載です。楽しくやらなきゃ^^;

2014/12/29

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