謹訳 源氏物語 七 改訂新修 (祥伝社文庫)
謹訳 源氏物語 七 改訂新修 (祥伝社文庫) / 感想・レビュー
てんつく
若紫の死とその後の光源氏の落ち込みっぷりよりも、夕霧の酷い男振りが印象的。真面目君だと思ってたら、蛙の子は蛙で落葉宮とのやり取りというか駆け引きはちゃんと読むとどうかと思う。
2020/09/18
てらこ
柏木から雲隠まで。源氏に似ず、妻ひとすじで通してきた息子・夕霧のはじめての心移りにハラハラ。この時代、文のやり取りは連絡手段であり、恋の駆け引きの必需品。「昨日の夜出した文の返事が次の日になっても来ない!」とやきもきする様子を見ると、千年前も「メール返ってこない!」的なことがあったのかなーと思えて、親近感が湧く。 この巻を最後に源氏は物語の表舞台から姿を消すわけですが、最愛の妻・紫上に先立たれた喪失感を抱えながら、自らの人生の終わりへ向かっていく姿が悲しく美しかった。
2020/01/24
Galois Noir
源氏物語・第二部完であると同時に光源氏もついに退場。紫の上を失った光源氏52歳の一年間を移り変わる季節の風物とともにドキュメンタリーチックに描く「幻」の帖。この帖だけ映像化してもかなり芸術的な作品に仕上がる気がする。さて、紫の上が亡くなったのは旧暦の8/14と明記されており彼岸にあたる(らしい)。当時は「彼岸は怨霊の命日である」とされており、逆もまた真なりということで「彼岸に亡くなると怨霊になる」と言われたらしい。某作品でそう書いてあったが他でその主張をまだ見たことない。しかしそう思って読むのもまた一興。
2020/02/26
たかはしあっこ
スマホ変えたので、心機一転、再開します!!とりあえず「八」、早く出てほしいー!!!!
2019/02/10
鈴木貴博
林望先生源氏物語現代語訳第七巻。柏木:女三宮、男子出生。女三宮出家、柏木は夕霧に後を託して死去。横笛:柏木遺愛の横笛の話。夕霧、若君に柏木の面影を見る。鈴虫:冷泉院の元で詩歌管弦の宴。夕霧:マジメ男夕霧恋に狂う。御法:紫上死去。源氏悲しみに沈む。幻:紫上の想い出を語り、身辺を整理し出家を決意する源氏。雲隠:本文なし。表面上の栄華はそのままながら、因果応報に打ちひしがれていく源氏。俗世での最後の年末の法要での輝きを最後に物語から退場し、三の宮と若君の物語へ移っていく。引続き読みやすい源氏の世界を楽しんだ。
2018/08/19
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