僕はただ青空の下で人生の話をしたいだけ (祥伝社文庫)
僕はただ青空の下で人生の話をしたいだけ (祥伝社文庫) / 感想・レビュー
はつばあば
「信さん」を読んで以来・・50年前の京都と福岡の田舎との時差はあるだろうが、懐かしい風景と辻内さんの情感溢れた詩的な言葉の数々に惚れた。そして今一番新しい辻内さんに逢いたくて4冊購入のうちのこれを先ず手に。生と死を幼い頃に味わった人がもつ独特な優しさ。56歳、まだまだ枯れるには早いですが、とても素敵な死生観をお持ちです。寂聴さんのように脂ぎることもなく、愛子さんのように毒舌を吐かず・・しっとりとした、いい男に出会えたなぁって思える作家さんです。勿論うちの爺様よりは少し劣りますが・・。次は彼のどの本を取ろう
2017/04/02
hiromi go!
この人の作品は大好きで、ひと昔前、相当読み込んだ。ピーンと張り詰めた、ギリギリの緊張感、正義感が大好きだった。久しぶりに出した作品。ギリギリの緊張感を維持出来ずに堕落した自分を自虐しながら、それを非合理的に正当化しようとする姿が、何だかとても哀しかった。と思いながら読み進めたら、それだけでは終わらなかった。様な、そのまま終わった様な。今一つよくわからなかった。笑
2015/05/30
*mayu*
エッセイなのか小説なのか…とりあえず本人がモデルなのであろう「A DAY」など4篇の作品が収録された本書。優しい文体で読んでいて気持ちが良く、世界観に浸れました。ぼちぼち小説を書きギリギリ食べていけるくらいの収入を得る作家、竜二が帰郷してからの出会い、別れ…文体は優しいのにドカンと痛い気持ちになるのは何故だろう(笑)同時収録された「記憶」もミステリータッチで面白く、結末にヒヤッとしました。1冊で様々な辻内さんに触れたような気がします。
2015/07/06
ウィズ
後書きの「人間は人間の手本になる必要などない。一つの手本であればいいのだと思う」という一節が、今の自分の心にすっと入ってきました。優れた随筆兼短編集です。
2015/10/17
MOKIZAN
「A DAY」創作小説なのか、私小説なのか、エッセイくずれなのか、実態はよく分からなかったけど、面白かった。 暮らしていくためには他人と絡まなくちゃいけないし、やり切れないことに付き合わされることもある、こっちが迷惑を掛けることも、掛けられることも、相手の思いがけない素を垣間見ることも。それらを少しでも穏やかに、気分良くやり過ごしてゆきたいな、とあらためて思った。
2015/07/05
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