KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

うたかた姫

うたかた姫

うたかた姫

作家
原宏一
出版社
祥伝社
発売日
2019-11-12
ISBN
9784396635817
amazonで購入する

「うたかた姫」のおすすめレビュー

フェイクのはずの歌姫の才能は本物だった!? 才能と成功をめぐるトラジックコメディ『うたかた姫』

『うたかた姫』(原宏一/祥伝社)

 公演費用を代表に持ち逃げされた「劇団ゆうまぐれ」のメンバーは、起死回生を懸け、舞台の脚本をリアルな世界で実行しようと計画する。駅前で弾き語りしていた女の子を天才シンガーに仕立て上げて、売り出すフェイクプロジェクトを開始。しかし彼女の歌声は本物の輝きに満ちていて、計画を思いもかけない方向へ導いてゆく…。

『床下仙人』(祥伝社)でブレイクし、近年は『ヤッさん』(双葉社)、『佳代のキッチン』(祥伝社)など食と人情をはじめとしたさまざまなテーマの小説で活躍する原宏一さん。最新作『うたかた姫』(祥伝社)は、音楽業界を舞台にした奇想天外にしてリアリティたっぷりなサクセス(?)ストーリーだ。

 語り手は「劇団ゆうまぐれ」の音楽担当・亮太。彼は、節子ことフェイク歌姫“姫花”の秘められた才能に誰よりも早く気がつき、フェイク計画での使い捨てではなく、歌手として本当に成功させてあげたいと思うようになる。やらせ路上ライブの動画配信に、行き当たりばったりの香港ストリートパフォーマンス、その過程で知り合った往年のプロモーター・猪俣翁も一枚噛んで…

2019/12/21

全文を読む

おすすめレビューをもっと見る

うたかた姫 / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

machi☺︎︎゛

代表が金を持ち逃げし消滅した劇団ゆうまぐれ。やるはずだった脚本ができなくなり自暴自棄気味になった劇団員達が、それを現実世界でフェイクプロジェクトとしてやっちゃう話。色々と無理のあるところも原宏一さんの独特な世界観に引き込まれ一気読み。猪俣翁の存在が良かった!!姫はうたかたの如く消えちゃったけどもっと確かなものを手に入れたから幸せなんだろう

2020/03/11

あも

カジがクズ過ぎる件について語り尽くしたいが字数が足りない確実に足りない。主催者が金を持ち逃げし、進退窮まった素人劇団の一発逆転のアイデアは、歌姫を作り出すという脚本を現実に実行すること。コミュ障の女をディーヴァに仕立て上げるため奮闘する面々(というか、ほぼほぼ主人公の亮太だけが頑張る)。良くも悪くも誤算を繰り返しながら話は転がっていく。冒頭に触れたカジを筆頭にガチクズ含有率多めだが、上がって下がって下がって下がって…ジェットコースターのような展開の面白さがある。到着点は上か下か?それは自分自身の目で是非。

2020/03/16

紫 綺

劇団から音楽詐欺集団へ?何だか変な話…という感じで始まる音楽物語。そんなうまい話は無いだろ、と思いながらも惹き込まれる。テンポよくノリがいい‼曲者の猪俣翁がいい味出してる。面白かった♪

2020/01/17

キンモクセイ

亮太は音楽を担当していた小劇団がなくなってしまった。代表が現金を持ち逃げしてしまったらしい。残されたのは看板役者のカジと役者兼脚本担当の楓子と亮太。そこで考えたのが楓子の脚本を実際にフェイクの天才歌姫の姫花を作りだして一儲けしようとカジが提案した。冗談かと思ったらリアル姫花を連れて来た。姫とはちょっと違うようなワカメちゃんヘアの下膨れの女の子。歌い出したら、人の心の中に染み入る歌声だ。賛同してくれた猪俣翁と亮太と姫花で東北行脚。瞬く間に有名になっていく。作られた歌姫だが、姫花は本物だった。

2020/11/18

歌姫を作り上げるフェイクプロジェクト。盛り上がっては止まりを繰り返す。先が気になって読む手が止まらず一気読み。嫌なヤツもいっぱい出てくるけど温かい出来事もたくさん。ほわほわなラストに満足

2019/12/07

感想・レビューをもっと見る