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命の砦

命の砦

命の砦

作家
五十嵐貴久
出版社
祥伝社
発売日
2020-10-14
ISBN
9784396635954
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命の砦 / 感想・レビュー

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しんたろー

消防士・夏美シリーズ第3弾は、新宿の地下街を舞台にしたシリーズ最大の大火災…設定は巧いし、相変わらずリアルな描写も目に浮かぶようで手に汗握る…残念なのは折角育てた主要キャラの何人かを簡単に退場させてしまった事…もっと感動的に盛り上げたり、退場しない方法はあったと思える。犯人たちの動機も、頭では理解しても少しも共感や同情できないのが辛い。第1弾は群像劇の面白さや素直に感動できる快作だったが、巻を追う毎に心情面やドラマが薄くなってしまった。辛口の感想になってしまったが、いつか夏美と秋絵でリベンジして欲しい。

2021/02/19

いつでも母さん

作者は後書きで、本作のような事が起きる可能性はほぼゼロと言っている。そして、最悪な偶然が重なればまったくのゼロと言えないとも。シリーズ最新作にして最終作の本作。「顔も名前も知らない誰かを救うために消防士になりました。」と主人公・夏美に言わせてる。「お前たちの後ろには千人、万人の消防士がいる。お前たちだけが戦ってるんじゃない。俺たちのためにも無事に戻れ。」と命がけの危険な現場に突入する夏美に上司が放つ言葉だ。只々その任務に頭が下がる。ノンストップ・パニック小説ここにあり。怒涛の展開に前のめりになって涙した。

2020/10/18

ウッディ

超高層ビル、豪華客船に続く日本一不運な女性消防士・神谷夏美が遭遇したのは、新宿の地下街火災。広範囲で同時多発的に発生した火災、消防活動を裏をかくような首謀者の正体とその目的とは?甲種危険物取扱者やマグネシウム火災など、色々とツッコミどころは満載でしたが、命を守るための消防士のプライドに胸が熱くなり、ハラハラする展開は、エンタメ小説の王道でした。ただ、犯人の動機やそれに共鳴する若者達の行動に説得力が欠けていたのが、少し残念でした。3部作の完結編とのことですが、続編を期待してしまうようなラストでした。

2021/02/23

utinopoti27

消防士・神谷夏美シリーズの完結編は新宿駅地下が舞台。悪意の集団によって放たれた業火が、クリスマスイブで賑わう地下街を襲う。逃げ惑う人々、充満する有毒ガス、視界を遮る濃密な黒煙、摂氏一千度に及ぶ灼熱地獄、さらには新宿一帯を灰燼に帰すマグネシウム爆発の危機が迫る・・。本作は【ノンストップパニック小説】を標榜するに相応しい、圧倒的な情景描写と臨場感がウリ。著者あとがきにあるように、たとえフィクションであっても、妥協を許さない徹底したリアリティへのこだわりが、作品に命を吹き込むのだろう。一気読み必至の娯楽大作だ。

2020/12/21

モルク

女性消防士神谷夏美シリーズ三作目でありシリーズ最終作。クリスマスイブの夜に新宿地下街のトイレ、コインロッカー、テナント等で同時に出火。あまりの規模の大きさ、そして場所柄と日から相当数の人がいて多くの犠牲を出す可能性は大きい、ということで夏美たちギンイチにも要請が…。そこからは息をもつかせぬ展開。マグネシウムの火災になると水の使用が出来ないなど知らなかった事もいっぱい。こんな迷路のような所で火災が起こったら恐怖。自分の命とひきかえに炎に立ち向かう消防士の方々には頭が下がる。今回もはらはらドキドキ満載。

2021/07/19

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