KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

椿姫 (新訳・世界の古典シリーズ)

椿姫 (新訳・世界の古典シリーズ)

椿姫 (新訳・世界の古典シリーズ)

作家
アレクサンドル・デュマ・フィス
Alexandre(fils) Dumas
朝比奈弘治
出版社
新書館
発売日
1998-04-21
ISBN
9784403110047
amazonで購入する

椿姫 (新訳・世界の古典シリーズ) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

mm

椿姫はとても有名人。それは小説のヒロインとしてより、バレエや芝居やオペラのヒロインとして、分身し、様々に解釈され、脚色され、演じられたものが重なり合って150年生きながらえたひとつのイメージとしての有名人。娼婦と聖女を二面を併せ持ち、美人薄命で、男を破滅させず身を引く。この設定は吉原花魁物語に載せても、銀座ホステス物語に載せても成立する構造だと思う。この性を介在させる商売が惨めさの裏返しとして、虚飾と派手さとゴージャスを纏うためには、金を稼いで貢ぐ男が必要で、好景気が無いと成立しないようだ。

2021/06/26

ZEPPELIN

題名しか知らなかったこの作品。マルグリットに注目すると、娼婦が見つけた高潔な愛・真実の愛ということになるんだろうけれど、アルマンから感じるのは見栄や虚栄心。嫉妬したり意地を張りたくなる気持ちは分かるにしても、途中から愛情と憎悪が頻繁に入れ替わるあたりは読んでいても疲れる。愛憎という言葉がピッタリ。ただ、最近の高齢者によるストーカー事件のニュースを聞くと、自分の妄想によって暴走する性質は年齢に関わらず全ての男に備わっているのかもしれない。この流れで「マノン・レスコー」も読まねば

2015/08/06

Red-sky

オペラが元だと思っていたが最初は小説だったとは。 娼婦と元恋人の話を元恋人の回想で話が進む。娼婦だからパトロンがいないと生活していけないことに葛藤嫉妬した元恋人。娼婦だから死に際に好きな人と一緒に居られなかった娼婦。 男性は自分のエゴと見栄のために娼婦を使うのに娼婦であるマルグリットは死に際さえも自分の幸せをつかめないなんてやるせないなぁ〜

2012/12/10

nanako

分厚い本だったけれど一気に読み終わりました。椿姫のようなことはなかなか出来るものではないと思う。大きな失恋をしたことがある人や、毎日寝る間も惜しむほど燃えるように生きている人にこそ、響く本だと思う。素晴らしい話なのは分かったけれど、そこまで必死に生きていない私にはいまいち響かなくて残念。もっと椿姫のように、炎のように生きたい!この本に共感出来るようになる程、一生懸命生きている証になると思う。何年後かに、自分が共感出来ているかどうか、また読み返して確かめたいです。

2012/10/23

感想・レビューをもっと見る