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夜明けのカノープス

夜明けのカノープス

夜明けのカノープス

作家
穂高明
出版社
実業之日本社
発売日
2013-08-08
ISBN
9784408536286
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ジャンル

夜明けのカノープス / 感想・レビュー

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おしゃべりメガネ

最近、ガッチリハマっている穂高さん作品3作目です。今作も既読作品同様に、キャラの設定がバッチリで、いかにも普通な感じにとても親しみを覚えます。なんとなくパッとしない主人公ですが、どこか応援し、見守りたくなる感じに惹きこまれます。幼いころ父親と別れ、年月を経て再会しますが、その長い空白期間が生みだすぎこちない雰囲気は絶妙で、こういう描写が穂高さん、タダモノではないなと思わせてくれます。職場の空気感や同僚との距離感をあますことなく、必要最小限の描写で描き上げる作風も、私がハマった好みの部分かもしれません。

2015/06/04

おしゃべりメガネ

最近、たまたまふと手にした穂高さんの作品を再読し『やっぱりステキな作家さんだなぁ』と改めて、その力量を確認させてもらいました。その居心地のいい再読感により、続けて穂高さんワールドにひたってみようと図書館から借りてきたのが本作です。当然こちらの作品も再読で、わかってはいながらも穂高さん特有のヒューマンほっこりにすっかり委ねてしまいます。本作はワケあって、幼い頃に父と離れてしまった派遣社員の娘が、父と再会する作品です。展開は地味で淡々としていますが、そのおとなしめのトーンがまた穂高さんの魅力なんだと思います。

2017/04/25

名古屋ケムンパス

しみじみと余韻を味わう作品なのだろうか。世の中は大抵は思い通りでなく進み、自らの希望と現実の隔たりに折り合いを付けながら生を繋いでゆく。実はこうした人たちの方が普通で、自分だけじゃなくて、でも少しだけ頑張ってみようとしている。見えないけど南の低い空で輝く一等星の「カノープス」はそうした人たちの星なんだよね。

2015/06/27

ゆみねこ

教師になる夢を諦めて、教育関係の出版社で契約社員として働く映子の物語。全天で二番目に明るい星なのに、日本では中々見ることの出来ないカノープス。映子の与えられた仕事に真摯に取り組み、成長してゆく姿と、別れた父への思い、叶わぬ先輩への恋。最後、思わずウルっとさせられました。穂高さん、好きです。

2015/04/27

やこ´•ᴥ•`

中学の国語教師になりたかった映子。4回も教員試験を受けるも受からず、ついに挫折。民間の教育系出版社の契約社員に採用されたが、雑用ばかりの毎日に何とも言えない気持ちを抱えていた。そんな時、生き別れになっていた父と思わぬ再会をするが。---穂高さんを読むのは3冊目だけれど、本当に素敵な作家さんだなぁと確信した。私の中で新作を欠かさず読みたいと思う作家さんの仲間入り。穂高さんの小説の登場人物の雰囲気が好きで、本作も落ち着いた静かな雰囲気が漂っていて、何だか癒される。エビフライの物語、私も印象に残ってたなぁ。

2016/12/09

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