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マーダーハウス

マーダーハウス

マーダーハウス

作家
五十嵐貴久
出版社
実業之日本社
発売日
2019-03-19
ISBN
9784408537399
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「マーダーハウス」のおすすめレビュー

敷金・礼金ゼロ、代わりに命の保証ナシ! リア充の集うシェアハウスで起こる残忍な殺人の犯人は…

『マーダーハウス』(五十嵐貴久/実業之日本社)

 人間の毒々しさが巧みに表現された文章に痺れる…。――五十嵐貴久氏のサイコミステリーを読むと、いつもそんな感覚で胸がいっぱいになる。五十嵐氏といえば、出会い系サイトをモチーフにしたホラーサスペンス『リカ』(幻冬舎)シリーズで注目を集めた人気作家。彼が手がけるミステリーには疾走感があり、ページをめくる手が止まらなくなってしまう。

 そんなミステリーの巨匠が放つ『マーダーハウス』(実業之日本社)は、8LDKの2階建てシェアハウスを舞台に、おぞましい殺戮が繰り広げられるサイコミステリー。物語はなんと、バラバラに解体した人間をビニール袋に入れて運ぶ描写から幕を開ける。

■憧れのシェアハウスでのリア充生活に不安な影が…

 主人公の藤崎理佐は、かねてから憧れていた大学への入学を機に、敷金・礼金ゼロのシェアハウス「サニーハウス鎌倉」で暮らすこととなった。まるで海外セレブの別荘のような外観の「サニーハウス鎌倉」は設備も充実しているのに、家賃は光熱費込みで4万5000円と格安。しかも、同居仲間は某テレビ番組に出て来そうなほ…

2019/5/6

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マーダーハウス / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

mmts(マミタス)

タイトルにある「マーダー=殺人事件」の期待を裏切らないホラーサスペンスだった。しかしながら、犯人は見事に騙された。ミスリードに引っ掛かった。動機やトリックは分かったから悔しい。シェアハウス「サニーハウス鎌倉」に藤崎理佐は引っ越した。容姿端麗な住人しか居ないけれど住人はほとんど事故死や行方不明になった。藤崎理佐は幼馴染の高瀬弘に相談をした。すると高瀬弘は「サニーハウス鎌倉」に隠された真相に気付いた。藤崎理佐は無事に逃げ出せるか。五十嵐貴久さんの「リカちゃんシリーズ」が好きなかたにはオススメの小説かな。

2019/05/20

🐾Yoko Omoto🐾

たとえ個室がありプライベートが確保されているとは言え、見ず知らずの他人と一つ屋根の下で生活を共にするなんて私にはとても耐えられそうにない。だが、某テレビ番組などで見せるシェアハウス効果もあってか、立地の不便さはあれど、豪奢な外観、充実の設備、格安の家賃、とんでもない好条件の誘惑の前には、不安のハードルも低くなるようだ。相次ぐ住人の事故死、突然の退去、理由も真実も判らぬ不安から恐怖を煽るサスペンスフルな展開に先が気になり一気読み。ネットのみで完結できる賃貸契約、一見便利なようで実に恐ろしいシステムである。

2019/05/11

utinopoti27

大学生の理沙は、ネットで見つけたシェアハウスに入居します。鎌倉の山中にあるその洋館は、豪華なのに格安で、シェアメイトたちともうまくやれそうな感じ。希望に満ちた学生生活の予感に胸を躍らせる彼女でしたが、実はその館には恐怖の秘密が・・。本作は、誰が何故どのようにといったミステリ要素は薄く、ジワジワくる恐怖を狙ったサスペンスだと思われます。とすれば、間延びした日常生活の描写に、本編の半分も費やすのはなぜか。間抜けな警察、終盤の唐突な辻褄合わせとくれば、まるで気の抜けたぬるいビールのような読後感。多作の弊害か?

2019/07/19

ごみごみ

超豪華しかも格安シェアハウスで気ままに暮らす若者たち。プロローグはちょっとグロいがその後はゆっくり話が進む。短期間に起きた住人たちの不審死、失踪。偶然重なった事故なのか、それとも…?他人以上友人未満、プライベートを確保されたはずのシェアハウスに異常な家族愛を求めたゆえのおぞましい結末。エピローグも狂ってる。「ウェルカム・トゥー・サニーハウス」これって続くのかな?

2019/06/17

イアン

★★★★★★☆☆☆☆シェアハウスを舞台とした五十嵐貴久の長編サスペンス。鎌倉市郊外に建つ「サニーハウス鎌倉」。格安の家賃と豪華な設備に驚く理佐だったが、徐々に得体の知れない不気味さを感じ始め…。タイトルとプロローグから猟奇的な展開を覚悟し読み進めるも、中盤まで不運な事故死や自主的な退居があるだけで、殺人者の影は見えず。思わず「事件はまーだー?」と呟くが、終盤は一転してクローズド・サークルの緊張感に。タイトルからグロ耐性有りのサイコ好きしか手に取らないと思うので、もう少し中盤にホラー要素があってもよかった。

2022/06/25

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