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文豪エロティカル (実業之日本社文庫)

文豪エロティカル (実業之日本社文庫)

文豪エロティカル (実業之日本社文庫)

作家
芥川龍之介
谷崎潤一郎
ほか
末國善己
出版社
実業之日本社
発売日
2017-08-05
ISBN
9784408553801
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文豪エロティカル (実業之日本社文庫) / 感想・レビュー

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コットン

10人の文豪によるアンソロジー短編集。谷崎は思った通りの安定感。10人の中では芥川龍之介の『好色』が良かった。22ページの短編だが、色好みの平中(平貞文)がなかなか靡かない侍従に恋焦がれるといういわゆるファムファタルもので最後のダメ押しも凄い!

2021/01/30

里愛乍

所謂官能的内容の小説、しかも錚々たる作家陣である。なんともまぁ耽美で甘美な文体と隠喩使い、描写は美しく内容は大胆、この辺り流石は名だたる文豪と感心しきり。中でも谷崎は変態性にかけては群を抜いていて、思わず吹き出してしまう箇所も何度かあった。秀逸な作品集であるのに惜しむらくは表紙。嫌悪感しかなく非常に抵抗があった。にもかかわらず購読を決めさせた、逆に言えばそれだけ興味を惹く中身だったとも言える。

2019/03/25

メタボン

☆☆☆☆ 瑞々しい文章で童貞時の同性に対する性的なときめきを綴る「堀辰雄・燃ゆる頬」少女に見惚れているうちに電車に轢かれることになる「田山花袋・少女病」ダッチワイフ作りに病的に熱中する「谷崎潤一郎・青塚氏の話」侍従の工芸品による糞(まり)に悶死する平中「芥川龍之介・好色」戦火の中でも女はたくましい「坂口安吾・戦争と一人の女」隣室から聞こえてくる夫婦の声が悩ましい「永井荷風・人妻」女の足に対するフェティシズム「川端康成・舞踏靴」淫奔な女の少女時代を描く「織田作之助・妖婦」。他、太宰治・満願、森鴎外・魔睡。

2022/09/21

陰翳rising sun

題名と表紙は少々チープだが、内容は一級品。 表現力に冴え渡る川端康成の「舞踏靴」は、靴に執着する変態によって、隠れていた自信の欲情に目覚める踊り子が印象的だった。谷崎潤一郎の「刺青」に通ずるものを感じた。 最も衝撃を受けたのは、やはり谷崎潤一郎。「青塚氏の話」は或る男の異様なまでの女体への執着が、生き人形の如きラブドールを作らせ、性行までしてしまうという過激すぎる内容。伏せ字が多いのも納得。こんなことを論理的に説明されたら、生き人形のモデルになった女を妻に持つ主人公でなくとも狂う。気持ち悪すぎて恍惚。

2020/02/20

ちゃっぴー

川端康成、太宰治、坂口安吾、堀辰雄など文豪たちのエロティカルアンソロジー。この装丁、趣味が悪い、何とかならないのだろうか。文豪たちの美しい描写と違い過ぎている。川端康成の変態ぶり、そして突き抜けたような谷崎潤一郎に万歳です。

2019/04/25

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