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リアルフェイス (実業之日本社文庫)

リアルフェイス (実業之日本社文庫)

リアルフェイス (実業之日本社文庫)

作家
知念実希人
出版社
実業之日本社
発売日
2018-06-06
ISBN
9784408554204
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「リアルフェイス (実業之日本社文庫)」のおすすめレビュー

整形で今妻を元妻の顔に変えてほしい…  美容整形の恐怖現場

『リアルフェイス』(知念実希人/実業之日本社)

 顔や体を変えることに何の問題があるのだろう。美容整形は、人の見た目を美しく変えるだけのものではない。美容整形は、患者の心を救うものであり、患者に新しい生活を与えるもの。メスによって患者の明るい未来を切り開くものだ。何かと批判されがちな美容整形の現場を描いたミステリー作品がある。それは、知念実希人氏の『リアルフェイス』(実業之日本社)。天才美容外科医の周囲で巻き起こる事件を描き出した医療ミステリーだ。金さえ積めばどんな手術でも引き受ける天才外科医と、そんな彼の姿に疑問を覚える麻酔科医。個性的な患者たちと、不可解な事件。物語がどう展開するのかは予測不能。一気読み必至の新感覚ミステリーがここにある。

 主人公は、麻酔科医・朝霧明日香。彼女は、恩師の紹介で、天才美容外科医・柊貴之のクリニックで働くことになる。彼のもとを訪れる患者は一風変わった人間ばかり。いまの妻の顔を亡き元妻の顔に変えてほしいという巨大企業会長。2億円もの金を横領した息子の顔を整形で別人にしてほしいというヤクザの組長。7回も美容形成手術を受…

2018/9/12

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現代版「ブラック・ジャック」!? どんな手術も受ける天才美容外科医とワケあり患者

『リアルフェイス』(知念実希人/実業之日本社)

 美しくになるために、健康な身体にメスを入れることは間違っているのだろうか。美容整形には批判がつきものだ。だが、手術によって、患者が新しい人生をいきいきと生きられるのならば、きっと悪いことではない。

 知念実希人氏の『リアルフェイス』(実業之日本社)は天才美容外科医の周囲で巻き起こる事件を描き出した医療サスペンスミステリー。本作は2015年刊行の『改貌屋』に加筆・修正されたものだ。知念氏といえば、「天久鷹央の推理カルテ」シリーズや『優しい死神の飼い方』、『仮面病棟』など、現役医師ならではの見識に裏打ちされた著作で知られる。

 今回、舞台となるのは、賛否両論ありがちな美容形成外科の世界。金さえ積めばどんな手術でも引き受ける、まるで「ブラック・ジャック」のような天才外科医と、そんな彼の姿に疑問を覚える麻酔科医。個性的な患者たちと、不可解な事件。物語がどう展開するのかは予測不能。一気読み必至の新感覚ミステリーがここにある。

 主人公は、麻酔科医・朝霧明日香。彼女は、恩師の紹介で、天才美容外科医・柊貴之のクリニッ…

2018/5/29

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このまとめ記事の目次 ・ムゲンのi ・知念実希人インタビュー(2019) ・仮面病棟 ・天久鷹央の推理カルテ ・幻影の手術室  天久鷹央の事件カルテ ・ひとつむぎの手 ・リアルフェイス ・祈りのカルテ ・知念実希人インタビュー(2018) ・優しい死神の飼い方 ・黒猫の小夜曲 ・崩れる脳を抱きしめて ・屋上のテロリスト

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リアルフェイス (実業之日本社文庫) / 感想・レビュー

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しんごろ

天才美容外科医・柊貴之の立振舞に腹立つんだけど、どこか憎めないね。寄りそう早苗が信頼しきっているのも微笑ましいし、明日香の貴之に対する正確なツッコミのやりとり、病院内は、なんだかんだチームワークのとれたスタッフですね。天才、美の追求を中心とした話が進むうちに、こうではないかと予測がついて、やっぱりね!とは思いますが、そこまでの過程の伏線を拾いつつ進み、自分の予測と予想の答えあわせをしている気持ち。その答えあわせが心地よく面白かったですね。最後の病院でのシーンの一言が、グッときて涙がこぼれました。

2018/09/30

ウッディ

金を積めばどんな顔にも変えることができる天才形成外科医・柊貴之。神業のような施術で依頼者に幸せをもたらす彼には秘密の過去があった。麻酔科医の明日香と美人看護師の早苗とのやりとりはコミカルで、微笑ましい。自惚れが強く、強欲な柊の意外な優しさなど面白かったが、後半のミステリーは予想できる展開で、少し陳腐な感じがした。知念さんの小説はミステリー抜きでも十分読み応えがあるのに、少し残念でした。とは言え、後ろ暗い印象を持っていた美容整形の見方が変わるエピソードが沢山あった前半は面白かったです。

2019/02/25

bunmei

今回は美容整形病院が舞台。読者の裏の裏をかいたトリックに、最後は一気読み間違い無し。これまでの知念氏の作品と違うのは、医療現場そのものの描写よりも、ミステリーとしての要素が色濃く、題名通り『リアル・フェイス』を推理していく面白さがあります。自らを美の追究者と主張する天才外科医・柊貴之。法外な手術料を請求し、モラルに反する手術を完璧なまでにやり遂げます。しかし、手術の面談を通して、柊が依頼者の閉ざされた心を開いていく確かな言葉を投げかけます。そこに連続殺人事件の犯人の素顔を巡り、ミステリーへと導きます。

2018/07/08

三代目 びあだいまおう

奇跡的な技術を持ち、患者の大きな苦しみを喜びに変え人生のリセットをも遂げる天才美容形成外科医、柊と彼を支える美人ナースの話。じゃな~~い‼️この医者多額の金を要求するが仕事は完璧、まるでBJ 。背後には4年前の凄惨な連続殺人事件が見え隠れするがなかなか繋がらない。でも後半は怒涛のどんでん返し❗どんでん返しの後も気が抜けない‼️相当面白い‼️ わかったぞ!知念さん自身が実際の天才外科医で、才能ある別人小説家の顔を『自分と同じ顔』に整形したんだ、絶対‼️そうでなきゃ医者と小説家両方天才なのはおかしい‼️🙇

2018/12/16

ハゲおやじ

久し振りの作家であり読書であった。最近、仕事に押されてイライラしていて読む気分では無かった。内容は、なんとなくだけど「これは…。」って感じが私にも想定出来た。でも、この ”柊” のキャラは好きだなぁ。他作品の天久鷹央ほどムカつく事も無く、弱さがあって/壮絶な過去もあって で私には合っていた。医師の話となると難しい言葉が出て来るかと思えば そうでも無く、三章までの話に出てくる人が最終章でイイ味出していた。続編出してくれるなら 読んじゃうなぁ。でも、ちょと都合良過ぎな部分もあるけどね(そこも良いけど)。

2018/11/15

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