KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

七日じゃ映画は撮れません (実業之日本社文庫)

七日じゃ映画は撮れません (実業之日本社文庫)

七日じゃ映画は撮れません (実業之日本社文庫)

作家
真藤順丈
出版社
実業之日本社
発売日
2018-12-06
ISBN
9784408554495
amazonで購入する Kindle版を購入する

七日じゃ映画は撮れません (実業之日本社文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

kinnov

映画は、マジックだ。観客だけでなく、制作者にとっても。今でも、制作する側になりたいと言う夢が、残り火のように胸に燃えているのは秘密だ。作品を読んでいる間、そんな残り火が焚き火のように燃え上がり、身体が熱くなりっぱなしだった。一人ひとりの技術と誇り、意思と愛情が複雑に絡み合い、一本の映画ができていく様子にワクワクするなと言うのは無理な話だ。さらに小説としてのドラマも展開するのだから、最後まで目が離せなかった。映画の結末についての表現も、私には映画的に感じた。注釈が煩いが、それも映画への愛。許せない訳がない。

2019/01/07

翔亀

【物語10】傑作連発のこの作家の作品の中では、本作は愛すべき小品かもしれない(それにしては長すぎるけど)。書名は、7日間で天地を創造したという「創世記」に掛けている。映画はまさしく天地創造だというのが、本作の主題だ。作家の映画への愛が満ち満ちている(小説デビュー前は映画に携わっていたという)。映画は監督/役者/撮影/録音/衣装/制作と多くの人の手による集団芸術。それぞれの人物のエピソード的短編が前半(この短編それぞれが工夫を凝らしていてまた良い)で、後半が1本の映画の撮影現場となる。この作家のこと、↓

2021/09/29

えみ

ちょっと…いや、物凄く引くくらい映画を愛した映画制作人達のドタバタ劇。一応お仕事小説。映画を愛して愛してやまない人たちが、暴走気味のその愛を引っ提げていわく付きの脚本を片手に個性あふれる愛ある映画バカの前途多難に満ちた映画制作現場を賑わい祭りと振舞いながら猪突猛進に突っ走るさまが描かれている。驚くくらい災難に見舞われる現場と、問題大有りすぎの個性的なスタッフ…慌ただしくて落ち着きないのに、何故か読了後はそのハチャメチャな感じを懐かしく感じてしまう。超大作の映画制作小説。作中に数多出てくる映画の情報が凄い。

2019/07/28

スプリント

おもしろかった。 逆境を跳ね返して映画製作を継続する監督と、 水滸伝のごとく業界の異端児のスタッフ達が徐々に集まっていく展開。分量がありますが、スタッフの列伝が終わったあたりから怒涛の展開をみせます。 スタッフの列伝もロマンスあり、ホラーあり、ミステリーありと凝ったストーリーになっているので楽しめました。

2019/01/20

みこ

一本の映画ができるまでのお話。と言ってしまうと単純だが、前半のスタッフ集結はまさに水滸伝。コメディだったりミステリーだったりホラーだったりクライムサスペンスだったり人情物だったりとジャンルの異なる短編はそれだけでも十分面白い。そんな個性の塊が一堂に会して映画作りに励む後半も実に面白かった。長さを感じさせないいや、もう少し読み続けていたいと思った一冊だった。

2019/02/23

感想・レビューをもっと見る