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カインの子どもたち (実業之日本社文庫)

カインの子どもたち (実業之日本社文庫)

カインの子どもたち (実業之日本社文庫)

作家
浦賀和宏
出版社
実業之日本社
発売日
2019-02-07
ISBN
9784408554600
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「カインの子どもたち (実業之日本社文庫)」のおすすめレビュー

祖父は本当に人殺しだったのか――? 40年以上前の殺人事件の「真犯人」を若き女性2人が追うミステリー

『カインの子どもたち』(浦賀和宏/実業之日本社)

 読みやすいというのは、呼吸するように読める文章のことを言うのだと思う。息継ぎをする場所も含めてなめらかなリズムで読める文章。もちろん人それぞれ好みはあるから、万人に合致するわけではないけれど、『カインの子どもたち』(浦賀和宏/実業之日本社)はその読みやすさだけでもおすすめする価値のある本だった。

〈私の祖父は人殺しだった。〉

 という告白から始まる冒頭。

〈仮に祖父が本当に無実であっても、世間の大多数の人たちにとって、私は人殺しの孫だった。〉

 このリフレインのあと淡々と語られる身の上話で、主人公のアキにとっては祖父が本当に罪を犯していたかなんてどうでもよく、ただ、人殺しの孫というレッテルを貼られて生きた人生が、主人公にとって昏く冷たいものであるということがわかる。

 そして語り口にすっかり引き込まれたとき、有名ジャーナリスト・泉堂莉菜によって、アキの祖父が無罪だった可能性を告げられる。しかもまるで接点がないように見える莉菜の祖父が犯した殺人事件――こちらも彼女は冤罪を主張し続けているのだが――と…

2019/3/30

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カインの子どもたち (実業之日本社文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

Junichi Yamaguchi

『呼吸をするように嘘をつく女』… シリーズ? 3作目。 これが、キッカケか… キッカケが明らかになった時、1、2作目の出来事が過ぎり、震える。。

2019/12/17

坂城 弥生

誉田さんの作品みたく虚しい気分になるかと思いきや全く違う展開にビックリした。でもこれで良かったって気分になったから良いのかもしれない。

2019/09/05

あっちゃん

遅ればせながら、積読本の中から、浦賀さん追悼!という事で、今回は、百合本?(笑)祖父の冤罪をはらすという名の元、女性2人が事件を調べるが…、そして、銀さんからのMシリーズへ繋がるとかね( ̄▽ ̄)

2020/05/08

kei@名古屋

泉堂莉菜がここでも出てくるのか!?そしてMの女。15年目の復讐。銀ちゃん刺されるへ繋がるのですな。莉菜はジャーナリストなのか?刺されるほど銀ちゃん憎まれているのかなぁ??多分ですが多くの人に憎まれているのでしょうねぇ???

2019/03/13

JKD

死刑囚の孫という共通点を持つアキとジャーナリストの莉奈。 マイノリティな関係も何だか異様。淡々と事件の真相を解明していくが、単調過ぎてポイントが掴めないおかしな苛立ちが生まれる。いったいどういう展開になるのか。ところが読み進めると何だか違う方向に。あれよあれよという間に状況が変わってくる。心地よい急展開に満足です。

2019/02/24

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