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「女子」という呪い

「女子」という呪い

「女子」という呪い

作家
雨宮処凛
出版社
集英社クリエイティブ
発売日
2018-04-05
ISBN
9784420310802
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「「女子」という呪い」のおすすめレビュー

日本で「女子」でいることはかなりしんどい? “「女子」という呪い”から脱出するために

『「女子」という呪い』(雨宮処凛/集英社クリエイティブ)

 どうして女になんて生まれちゃったんだろう。悲しいかな、この国で女子をやっていると何度も何度もそんなことを思う。

 レイプ被害を訴えれば、殺害予告を受け外国に亡命せざるを得ないし、見た目に気を使う暇もないほど忙しく働けば、「女子力がない」と嘲笑され自殺に追い込まれるし……。なんだろう。このどうしようもなく腹立たしい気持ちは。

 ただ女に生まれただけなのに、どうしてこうも嫌な思いをしなければならないのか。私自身、就職活動のとき「君が男の子だったらよかったのに」と言われて、泣きながら抗議した思い出がある。その日から、女というだけで虐げられるいわれはないと、いろいろなところで声を上げてきた。SNSやブログはもちろん、飲み屋で差別的な発言をするおっさんに食って掛かったこともある。

 だけど最近、ふと思う。正直疲れてしまった、と。何が問題なのか言語化することにも、それを論理的に訴えることにも。だって、飲み屋で絡んできたおっさんに、あなたの発言は女性差別だと説明したら「こんなところでケンカをふっかけるなんて…

2018/8/2

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「女子」という呪い / 感想・レビュー

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美登利

雨宮さんの本は十数年前に初めて読んだ。タイトルも冊数も忘れたけれど、若いのに右翼とかデモ、北朝鮮とかに関心がすごくあるんだ、私とは全く違うタイプだなと感じた。けれどその主張に対する違和感がなんであるかを知りたくて何冊か読んだのだと思う。辛口な意見として言わせて貰えば未婚で40代以上の女性は雨宮さんと同じように女としてそんなに生きづらいものなのか?私の周りに見当たらないだけで、都会では普通に多いのか?なぜそこまで危機感があり自己肯定感が少ないのか。内容的にはわかる部分もあるけどモヤモヤが残るんだよな。

2018/07/14

藤月はな(灯れ松明の火)

初めての雨宮処凛さんの本でした。手前勝手な「女」である事を嗤いながら強いいる男や世間が憎くて堪らず、そう捉えられ、波風立たないように受け流す「女」である自分にも時に嫌気が差している。そういう人にはグサグサ、来るだろう。特に出稼ぎに来て妊娠したんじゃないかと心細かっただろうネパール人(らしき)女の子と40歳の糞男にDVで妊娠させられた10代の女の子については息が苦しくなる程、キツかった。そしてロボットジジイですが、店に来るお客さんでもいるいる!でもそういう男共程、この本は読まないんですよね・・・。

2018/08/18

ででんでん

数年~10年ほど前、格差や貧困についての著書を何冊か読んでいた雨宮さん。久しぶりに手に取ってみた。雨宮さんいわく、フランス人ジャーナリスト、ドラ・トーザンは、日本人女性が自分らしさにブレーキをかけている理由を「役割を演じてきたこと」に見いだしている。○○の奥さん、○○ちゃんのママ、○○ちゃんのおばあちゃん…。役割を演じ続けるだけの人生を送れば「年をとるほど老け込む」のは当然として、週に一度でも「役割」を脱ぎ捨てることを勧める。うん😊大賛成。(やりたいことを)我慢して、役割を頑張りすぎると老化する⁉

2018/07/24

きむこ

題名に惹かれて読んでみた。ジェンダー問題に関しては特に日本はとても遅れている。何故女性だけが仕事をして育児も家事もこなして優しい妻を演じないと合格点をもらえないのか?世の中は(随分ましにはなってきたけれど)やはり男社会であって、男性に有利な価値観がベースにあって、昭和の考えそのまんまのおじさまや、昭和の考えをお母様に擦り込まれた若者が、男性優位の社会をゴリ押ししてくる。客観的にみるとそういう男性ほど器が小さくて自分に自信がない。と見えてしまう私の目も偏っているのかな。★3.5

2023/12/22

assam2005

私の周りでは幸せなことに、ここまであからさまな性差別はない。そのせいか、ニュースで聞く性差別やセクハラ、パワハラについては特殊だと思っていましたが…「よくあること」なのかも。小さな頃から「女なんだから」という言葉は何度も耳にしてきた。それが「男」に置き換えることができなければ全て差別なのだと気づかなかった。言葉に反応することより、スルーする方が楽だと習慣付いていることも無意識なだけに怖い。ただ、そういうことに気付きだした男性達がいることも忘れてはいけない、と思いました。

2018/05/12

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