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河合隼雄と子どもの目

河合隼雄と子どもの目

河合隼雄と子どもの目

作家
河合隼雄
出版社
創元社
発売日
2019-07-17
ISBN
9784422117096
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河合隼雄と子どもの目 / 感想・レビュー

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roughfractus02

羊を羊と呼ぶこと、言葉が現実にある対象を指示する時、言語学では外苑という。一方、羊をライオンと呼ぶこと、言葉が現実にない対象を指示する時、それを内包という。他者と外延記述を共有する意識は現実的であり、個々に異なる内包記述を持つ無意識は想像的/空想的とされる。著者は親から自立を始める10歳の子供に言葉の使用における外延と内包、意識と無意識の葛藤を見つつ、児童文学における「子どもの目」を通して、社会化した大人の現実が単層的になったがゆえに、子供時代には多層的だった現実を抑圧し、心の病が生じる過程を読者に示す。

2023/02/13

阪口まな

ファンタジーの必要性、父親殺し、いま考えていることがかたちになってきた気がする。自我を確立する時期の子どもたちはもちろん、人間性から乖離した現代の大人たちにもファンタジーの力が必要なのだ。父親殺しの語彙が好きなのだけれども、いま考えるべきは人間関係の喪失か。

2023/10/02

清水聖

準備中

2024/03/11

kungyangyi

児童文学と言えるものは、子供におもねて単純なハッピーエンドを用意するような本でなく、時にどうしようもならない現実をしっかり描いたもの、といった文章が印象に残っている。児童文学は、子供だけでなく大人が読んでも面白いもの、とも書いていたと思う。

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