河合隼雄全対話1:ユング心理学と日本人
河合隼雄全対話1:ユング心理学と日本人 / 感想・レビュー
肉尊
ユング研究家として名高い河合隼雄と各界の代表者との対話篇。遠藤周作の指摘は、意識と無意識との境界線は中空であって、西洋ではキリストがその役割を果たし、日本では無がそれにあたるという。イザナギと天照大神の対立存在の中間的存在として彼は月読命を挙げる。月読は語らない、という意味での力を持つということ。フロイト派は自由連想法中心であるのに対しユング派は夢分析が中心となる。無意識の根底にある元型について河合の指摘はグレートマザーでもアニムスでも人生にとって有意義な方で捉えていいと言う。そこは個人の好みの問題らしい
2021/02/06
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