死の講義
死の講義 / 感想・レビュー
trazom
「死の講義」と言うより、西洋の一神教、インドの宗教(バラモン、ヒンドゥー、仏教)、中国の思想(儒教、道教)、日本の死生観(神話、神道、念仏宗、禅宗、法華宗、江戸儒学、国学)を、「死」を切り口に解説したという一冊。各思想を余りにも単純化しすぎという懸念はあるが、「中学生でも読めるように、わかりやすく書く」という宣言通りの丁寧な記述である。死に無頓着な儒教、地獄を意識する道教、黄泉の国の国学、永遠の命の一神教、輪廻のヒンドゥー教など、選り取り見取りの死生観を紹介した上で、橋爪先生の結論は「自分で決めなさい」。
2020/11/26
テツ
人は絶対に死というイベントを体験することはできない。かろうじて触れられるのは他者の死であり、他者が死んだ後にも変わりなく続いていくこの世界だけだ。だからこそ世界各国の宗教は死について様々に説明しようとしてきた。死について説くこと。それにより苦しみと不安を和らげることは、かけがえのない生を見つめ直し、考え直し、より良く生きることに繋がる。しっかりと自分なりに考え抜いて、死と向き合い続けてきた先人たちの発明の中から好きなものを選ぶといい。それがあなたにとっての死の在り方だ。そしてそこから生の在り方も見つかる。
2021/01/13
おさと
宗教の歴史が知れておもしろい。…それをもとに「死」をどう考えるか、どういうものにするのか、は、自分次第。んー難しい。
2020/11/15
rors
宗教を踏まえて、死を考える。そこから生きることがどういう事かを(価値)、言葉で考え言葉でわかるようにする(意味)。 まだ価値がどういうものかはわからないけれど、この本を読む事で自分の中の何かが確実に変化した。 ヤンデル先生おすすめの本。
2020/10/18
keitakenny
各宗教の骨格を知る事ができ、それぞれの成立ち背景から「死」の考え方が一気に分かる その中から、自分に合った「死」の考え方を選ぶインデックスになる 国内国外に起きている争いごとの根源やすれ違いの原因についても分かってくる 地政学に含まれる宗教について、とてもわかりやすく把握する事ができる
2021/01/10
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