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実話ホラー 死霊を連れた旅人 (だいわ文庫)

実話ホラー 死霊を連れた旅人 (だいわ文庫)

実話ホラー 死霊を連れた旅人 (だいわ文庫)

作家
安曇潤平
出版社
大和書房
発売日
2016-08-10
ISBN
9784479306092
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実話ホラー 死霊を連れた旅人 (だいわ文庫) / 感想・レビュー

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HANA

実話怪談集。今回は山だけではなく、海、旅で遭遇した怪異も語られている。ただやっぱりメインを張っているのは山。怪談としては類型的な話が多いのだが、それに至るまでの山の様子が実にいい。文章のそこかしこから、実際に山に行った事のある人独特の空気感のようなものが感じられるなあ。近年登山を始めた身としては行ってみたい山の数々、日本アルプスや関東圏の山々の様子がとても興味深いし。怪談よりもむしろ山行の記として読むことが出来た。それにしても作中で語られる数々の名山、登山を始めたからには一度は行ってみたいものである。

2016/09/27

ネムコ

おどろおどろしい表紙に題名だけど、この本は山行の表現が素晴らしい。作者が山好きで実際の登山者だからこそ書ける、臨場感ある山登りのシーンにワクワクしたり、和んだりした。奥さんの足が不自由だけれど仲の良い旅好きのご夫婦のお話が良かった。怪談も地方色があって興味深い。この作者の山の話、ご縁があったら、また読んでみたい。

2017/01/28

澤水月

ぶっちゃけ安曇氏の他の版元の本より格段に良い。まず登山に関する専門用語がさりげなく解説され初めて読んでも分かるし、1話1話に作り話くささがなく、実体験や見聞を基にした話なのだなと納得できる。その上で山は美しく儚く荒々しく蟲惑的…ラスト自分の大病を基にした数話は手に汗握る恐ろしさ。編集さんによって書き手はずいぶんかわるのかな… ところで全く怪談でない1話に仰天したがそれが怪談本に入っていることが奇妙に背徳的でエロティックですらあった。

2016/08/15

ラルル

著者の体験談が多いのが珍しいですね。特に後半、著者が大病を患った頃に体験した死の気配を感じる話が面白かった。山にまつわる話の中で余分な部分が多い(登山の経由説明が多すぎて、登山趣味の無い人間には退屈)が残念ですが、そこがもう少し少なければかなり良い怪談本だと思います

2016/09/24

あたびー

#日本怪奇幻想読者クラブ 信州松本と上高地、安曇野が好きでコロナ禍の際も実は予約してあった。今年は行けなくてとても残念なのだけれど、詳細な山の描写で少し行った気になって楽しめた。私は山で夜を過ごしたことはないし怪異にあったことはないのだけれど、都市部とは違う全くの闇の中、本書にもあったけれど恐怖を覚えるほどの満天の星空を見上げると、本当にそっちへ落ちて行きそうな気分がしてそれだけでも怖い。雨の中樹海の縁を歩き何かを連れてきたかもしれないという大病の顛末に震えた。

2020/06/14

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