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今昔物語 (ちくま文庫)

今昔物語 (ちくま文庫)

今昔物語 (ちくま文庫)

作家
福永武彦
出版社
筑摩書房
発売日
1991-10-24
ISBN
9784480025692
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今昔物語 (ちくま文庫) / 感想・レビュー

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やいっち

 前回……たぶん、十年ほど前に読んだ時より楽しめた。福永氏の現代語訳が明晰で且つ馴染みやすい。昔の物語のはずなのに、すっとその世界に入って行ける。  平安(に限らないだろうが)の世は、都に限らず治安は今の我々には想像も及ばないものだったのだろうと痛感させられる。夜の道を女が一人歩くなんて、論外。男でも相当な用意か覚悟が要る。  日本は国土的に狭いと思われがちだが、一昔前は、一歩、町中を離れると、そこは異郷。まして夜になると闇の世界があるだけ。闇の深さが今とは雲泥の差なのである。

2018/12/05

拓也 ◆mOrYeBoQbw

古典短篇集。選・現代語訳は福永武彦氏です。全1080篇から155篇を収録しています。芥川がモチーフにした羅城門の鬼の話、内裏に女御として潜り込んだ盗賊の女頭領の話や、子供時代の賀茂保憲が百鬼夜行を見る話など、有名な作品も沢山収録されてますね。選と訳の良さか、重要な作品を抑えてる中でも幻想譚、奇妙な話として読めるものがとても多く、毎夜少しずつ読み進めて楽しむにも良い一冊だと思います(・ω・)ノシ

2016/08/08

Gotoran

“今は昔・・”で始まる今昔物語(天竺[インド]、震旦[中国]、本朝[日本]の三部構成で主に因果応報をベースにした仏教説話集、31巻1040話)。本書は、(私が学生時代に好んで読んでいた小説家の)福永武彦が、本朝の部から選び出し口語訳した155話。世俗、宿報、悪鬼、滑稽、悪行、人情、奇譚、仏法の7部に区分。精、鬼、生霊、死霊、狐、“百鬼夜行”、強盗、殺人、誘拐、暴行、詐欺、人身売買、歌物語、好色・恋愛、因果応報等々、千差万別。非常に興味深かった。より深く知りたく、他の本朝の部に加えて、天竺、震旦も。

2013/11/25

テツ

今昔物語が成立した(と言われている)平安時代末期から現代までの九百年近い時間の隔たり。それでもここに描かれる世界には現代人にも簡単に理解できる喜怒哀楽があり人々の営みがある。人間が進化して力をつけたおかげで世界に溢れていた光も闇も力を失い、良くも悪くも超越者の存在など信じられなくなってしまった現代だけれど、人間の中身がそう変わっていないのなら、しっかりと目を凝らしさえしたら神も仏も鬼も妖もまた見えるようになる気がする。人間以外の座が空白になった世界は少し寂しいから。

2018/11/29

Aminadab

町田康訳「宇治拾遺」が大評判になった5年前の全集本に収録されていたのが気に入ったのでこの文庫を買ってあった。このたび一気に読んで大満足(味が濃すぎてちょっと辟易)。現代に作られた偽書かと思えるくらいモダンな心理描写(生埋めの子26-5)があるかと思えば、こんなこと書いていいのかという実名入り貴婦人外道変態噺(「染殿の后」20-7)もある。しかしやはりいちばん盛り上がるのは29巻「悪行」。「女盗賊」(29-2)なんてフランスのノワール小説を読むようでこれもモダンったらない。この訳書は必読、おすすめ。

2020/07/27

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