らくごde枝雀 (ちくま文庫 か 18-1)
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らくごde枝雀 (ちくま文庫 か 18-1) / 感想・レビュー
かもい
枝雀落語の速記5席と、幕間にて座付き作家の小佐田定雄氏との対談を収録。緊張と緩和は元より、「ドンデン・謎解き・へん・合わせ」のサゲの4分類が興味深い。図解するんかい!と笑いながらもその徹底ぶりには背筋が寒くなる。古典落語の情の話、「薄い情こそ上等」と言うのも目鱗。対談部分だけに絞るととても薄い本だがめちゃくちゃ中身が濃かった。
2015/10/18
tatsuya
緊張と緩和が笑いの基本。それとは別で印象に残ったこと、「人を先にする心ですけど、落語に限らずどの分野でも、人が涙するということは、結局自分をあとにして他人を先にするということ。人間としてそうありたいんだけど、現実生きていく上では、なかなかそうもいかない。どうしても自分を先にしてしまう。そこで、せめて落語の中で、人を先にする心に触れて、本当はそうありたいものだな、と涙するわけです」
2020/05/30
すいへい
笑いの分析がすごい。オチの分類も
2016/01/03
jjm
笑いの法則を理論的に一般化しようとする枝雀さんの意気込みを感じる。いつかAIが漫才やコントを自動で作成し、人がいつでも笑っていられる時代が来るだろうか。
2020/09/09
読書嫌い
笑いの考察と落語5編。 笑いの4要素 変、他人の不幸、緊張の緩和、タブー・エロ に対し落語のサゲの4パターンは (1)ドンデン(返し)そっちかい!の笑い 例:愛宕山 (2)謎解き 例:皿屋敷 (3)へん そんなアホなの笑い 例:千両みかん (4)合わせ 一致する安心による笑い。ダジャレも含む。例:天狗裁き とあるがいずれも緊張と緩和に帰着することを示している。これはもう哲学かもしれない。笑いとは安心によってもたらされる。緊張から安心への移動加速度が高いほど安心は大きくなり、笑いも大きくなる。落語聞こう。
2020/11/21
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